最難関のパー3でバーディ 西郷真央は耐えて2位キープ

西郷真央はこの日最難関の17番でバーディ。最終日は1打差を追う(撮影/中野義昌)

◇国内女子メジャー◇日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 3日目(9日)◇パサージュ琴海アイランドGC(長崎)◇6755yd(パー72)◇晴れ(観衆2882人)

初日から3日連続で晴天が続き、風もこの日は1.8m/s(初日7.0m/s、2日目4.2m/s、いずれも大会発表)と、比較的穏やかな天候となったムービングデー。しかし、2位で決勝ラウンドに臨んだ西郷真央は、風がなくなったことが逆に辛かったという。

前半は1アンダー「35」で折り返し、後半も11、12番と連続バーディを奪い、一時は単独首位に。「後半に入ってからは風が全くなくなってしまって…。水分は飲んでいたけど、直射日光で頭が痛くなってしまって、最後の方はしんどかった」

軽い熱中症の症状とも戦いながら、13番(パー5)から3連続ボギーをたたき、16番も2.5mのバーディチャンスを外すなど、耐える時間が続いた。

それでも、この日の平均スコアが3.5270で難度1位の17番(パー3)で1.5mにつけてバーディ。決勝ラウンドに進んだ74人の中で、17番でバーディを奪ったのは西郷を含めて7人だけだった。

「2人(同組の小祝さくら、神谷そら)に先に打ってもらえたので、狙いが定めやすかった」とうなずき、「全体的にスコアが伸びにくい環境の中でバーディチャンスを打てていたので、そこは評価したい」と納得した。

6バーディ、5ボギー「71」で、通算9アンダー。首位の小祝さくらを1打差で追いかける最終日は「セッティングもすごく難しくなると思うけど、大きなミスをしないように全力で頑張りたい」と初のメジャータイトル戴冠を見据えた。

稲見萌寧は首位と3打差。逆転Vを狙える位置で最終日へ(撮影/中野義昌)

西郷の1組前をプレーした稲見萌寧も「(風が)なくて、逆に難しかった」と18ホールを振り返る。初日、2日目と長いパー4でフォローの風に助けられていた場面があったというが、この日はその“お助け”がなかった。

出だしの1番(パー5)でバーディが先行。6番、16番でもバーディを奪いスコアを伸ばしたが、難度1位の17番で3パットのボギー。最終18番もパーオンを逃し、アプローチも寄らずに連続ボギーでのフィニッシュ。それでも、3バーディ、2ボギー「71」としっかりアンダーパーをマークして、通算7アンダーで終えた。

首位の小祝を3打差で追う残り18ホールも、グリーンへの警戒を続ける。「なるべく(カップと)同じ面とか、安全な面につけることが絶対条件」と逆転Vへのポイントを挙げた。(長崎市/内山孝志朗)

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