猫の『寿命が縮む嘔吐』4つ それぞれの原因と見分け方

猫の寿命が縮む!危険度の高い嘔吐

1.何度も嘔吐している

猫が1日に何度も繰り返し嘔吐する場合や、3日以上連続して嘔吐する場合は要注意です。胃腸炎や胃潰瘍などの消化器系の疾患をはじめとする何らかの病気や、異物誤飲が嘔吐の原因になっている可能性があります。

嘔吐を続けていると脱水症状を引き起こすリスクもあるので、すぐに動物病院に連れていきましょう。

2.食欲不振や元気がないなどの症状がある

猫が嘔吐をしても、その後でいつも通りにごはんを食べて元気そうに過ごしている場合は、それほど心配はいりません。

しかし食欲不振や元気がないといった症状が出ている場合は、内臓疾患や感染症、異物誤飲などが原因だと考えられます。

嘔吐の他にも気になる症状が見られる時は、症状が悪化する前に適切な治療を受けることが大切です。

3.嘔吐物に血が混じって茶色やピンク色になっている

猫が嘔吐した時は、嘔吐物の色を確認してください。危険なのは嘔吐物に血が混じって、茶色やピンク色になっている時です。

食道や胃腸から出血していたり、心臓や呼吸器系にトラブルが起きていたりする可能性があるので緊急性は高いです。

4.嘔吐物に異物や虫が見える

嘔吐物に異物が混じっている場合は、猫が壊れたおもちゃの一部やビニール、紐などの異物を誤飲してしまった可能性が高いです。

吐き出せなかった異物が胃や腸を塞いでしまうと危険なので、早めに動物病院で処置を受けましょう。

また、嘔吐物に虫がいる場合は、寄生虫に感染していると考えられます。病院に連れていって、駆虫薬を使って寄生虫を駆除しなくてはなりません。

猫の嘔吐の危険度を見分けるポイント

猫の嘔吐には毛玉を飲み込んでしまったことや、空腹で胃が空っぽになっていることが原因の「しばらく様子を見ても大丈夫な嘔吐」と、病気や異物誤飲が原因の「すぐに病院に連れていく必要がある嘔吐」の2種類があります。

愛猫が嘔吐した時には飼い主さんが危険度を見分けて、動物病院に連れていくべきかどうかを判断しなくてはなりません。

危険度を見分けるポイントは、嘔吐の回数や頻度、嘔吐物の色や混入しているもの、嘔吐以外の症状の有無の3つです。

1回だけ吐いてその後はケロッと普段通りにしている場合や、1か月に1回程度毛玉を吐くだけの場合、空腹時に黄色い液体や白い泡を吐く場合には、緊急性は高くないのでしばらく様子を見ても大丈夫でしょう。

愛猫が毛玉を吐く場合は、グルーミング時に抜け毛を飲み込んでしまわないようにこまめなブラッシングをする、胃が空っぽな時に嘔吐をしてしまうことが多いのなら、空腹の時間が長くならないように食事の回数や時間を調整するというように、対策をして改善されるかどうか試してみてください。

一方、吐いた回数は1回だけだけれど食欲がない、嘔吐物の色は黄色や白だけれど何度も吐いているなど、少しでも危険を感じる要素がある場合は動物病院で診察を受けましょう。

嘔吐した回数や嘔吐物の色などを正確に伝える、もしくは嘔吐物を持っていって獣医師に見せると診察の役に立ちますよ。

まとめ

猫は毛づくろいの習性があるので毛玉を吐き出すことが少なくないうえに、お腹が空きすぎている時にも吐きやすいです。

愛猫が嘔吐することが珍しくないと、飼い主さんは「吐くのはいつものことだから放っておいても大丈夫」と思ってしまうかもしれません。しかし油断していて、病気や異物誤飲などが原因の嘔吐を見逃すと危険です。

緊急性の高い嘔吐をしている時に様子を見てしまうと、治療が遅れて愛猫の寿命を縮めることになりかねないので注意してください。

猫が嘔吐した時は、飼い主さんが冷静に危険度を見分けて適切に対処し、愛猫の命を守りましょう!

© 株式会社ピーネストジャパン