「仮屋台」にぎやかに26台 鹿沼、本祭りへ4年ぶり集結

今宮神社の境内に次々と入る各町の仮屋台=9日午後1時35分、鹿沼市今宮町

 国指定重要無形民俗文化財の「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」が10月に行われるのを前に、各町が祭りに参加する意思を氏神に告げる「仮屋台奉納行事」が9日、鹿沼市今宮町の同神社で行われた。4年ぶりに26台の仮屋台が参道に並び、おはやしを響かせた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で2019年以来の実施。同年は台風19号による被害を受けて、10月の本祭りは中止となった。

 今年の当番町「蓬莱町(ほうらいちょう)」を先頭に、屋台に模して作った各町の仮屋台と法被姿の住民らが約400メートルの参道に集結した。

 雨の中、おはやしを奏でながら1台ずつ境内に入り、おはらいを受けた。その後、本祭りで境内に入る「繰り込み」の順番を決めた。

 鹿沼いまみや付け祭り保存会によると、本祭りの前に神に告げる「奉告行事」を行うのは全国的にも珍しいという。小林幹夫(こばやしみきお)会長(69)は「奉告行事があってこその祭り。台風通過の予報もあったが、無事に行えてよかった」と話した。

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