M.マルケス、ポイント獲得に一歩届かずも「競争力も高まり、うまく乗れていると感じた」/第12戦サンマリノGPスプリント

 9月9日、2023年MotoGP第12戦サンマリノGPがミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは予選9番手を獲得し、スプリントは10位で終えている。ジョアン・ミルは予選22番手、スプリントは23位で終えている。また、今回ワイルドカードで参戦しているステファン・ブラドル(HRCチーム)は予選15番手、スプリントは22位となっている。

 日本勢の中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は予選20番手、スプリントは21位となっている。そして、アレックス・リンスの代役で参戦している高橋巧(LCRホンダ・カストロール)はフリー走行2回目までに105%ルールをクリアできなかったため、予選への出場資格を得られなかった。

 初日のプラクティスで6番手につけたマルケスは、6戦ぶりにダイレクトQ2進出を果たした。迎えた予選Q2、序盤はなかなかタイムを縮めることが出来ず、順位を上げられずにいた。しかし、最後のアタックでプラクティスでのタイムにはわずかに届かなかったが、1分31秒223まで縮めて9番に食い込んだ。

 スプリントでは、スタートでひとつポジションを上げて9番手に浮上し、そのまま維持して周回を重ねていく。しかし、中盤に弟のアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)に交わされて10番手にポジションを落としてしまう。懸命に食らいついていくが、わずかにあと一歩及ばず、10位でチェッカーを受けた。

 ミルは予選Q1で、なかなか1分32秒台の壁を越えられずにいた。それでも終盤には1分31秒944をマークし、22番グリッドを獲得。スプリントではスタートでポジションを上げていたが、中盤にロングラップペナルティを科されてしまう。一度ペナルティを消化するも、ラインをはみ出してしまったために、再度ペナルティを受けることになった。そのため、ミルは最後尾まで順位を落としてしまい、23位でフィニッシュした。

 ワイルドカード参戦のブラドルは、予選Q1で一時2番手に食い込む走りを見せ、終盤には1分31秒560をマークして15番グリッドを獲得した。スプリントでは、スタートで順位をいくつか落としてしまったが、20番手あたりを維持していた。しかし、終盤にはロングラップペナルティを科されてしまうも、未消化のままチェッカーを受けたため、21位でチェッカーを受けたが、22位となった。

■マルク・マルケス(予選:9番手、スプリントレース:10位)
「マシンはいい感触だった。競争力も高まり、うまく乗れていると感じたよ。残念ながら10位に終わり、結果にはつながらなかったけれど、いい走りができていると感じているから、明日もいいレースができることを願っている」

「今回もレース序盤は力強く走れたけれど、後半はペースをキープすることに集中したんだ。昨晩、チームと想定したペースは、8位から12位くらいだったけど、最終的に10位でフィニッシュできた。明日の決勝は、長くて厳しいものになると思う。引き続き改善に取り組んでいくよ」

■ジョアン・ミル(予選:22番手、スプリントレース:23位)
「ウォームアップのあと、スプリントをどう戦うか計画したけれど、スタートでモルビデリ選手と接触しそうになり、第1コーナーでポジションを上げられなかったんだ。その後はいくつか順位を挽回できて、よりレースを楽しめた。フロントのフィーリングもよくなり、マシンを思い通りに走らせることができたよ。ステファン・ブラドル選手をパスできるポジションまで上がったけれど、最終コーナーのトラックリミット違反でロングラップペナルティーを受けてしまい、遅れてしまったんだ」

「このサーキットでは、セクター1でダッシュボードにメッセージが表示されても、MotoGPクラスでは見ることができないんだ。オレンジのライトが見えただけだった。その後、ロングラップペナルティーをこなしたけれど、とても複雑な気持ちだったよ。明日はもっといいレースができると思うよ」

■ステファン・ブラドル(予選:15番手、スプリントレース:22位)
「土曜日は予選から非常に順調にスタートできたんだ。もちろん、わずかコンマ数秒差でQ2進出を逃したのは少し悔しけど、テストチームが懸命に取り組んでくれたおかげで、良い結果を残すことが出来てよかった。もっと長い距離でのパフォーマンスについては、まだまだ努力が必要だが、全体的には将来に向けていい方向に向かっていると思うよ」

■中上貴晶(予選:20番手、スプリントレース:21位)
「今日は難しいレースになりました。スタートからゴールまで、ペースもスピードも足りませんでした。今回はリアのグリップがよくなりましたが、それがフロントに影響を与えます。明日の決勝も難しいレースになると思いますが、マシンのバランスを変えて挑みたいです」

■高橋巧
「今大会は最大限の努力をしましたが、残念ながら予選を通過できませんでした。転倒しなければ通過できたと思います。本当にわずかの差だったので残念です。走行を終えたあと、医務室で検査を受けました。右脚親指に小さなヒビが入っているとのことでした」

「日本に戻って、検査と治療をしたいです。転倒後、再びコースに出ましたが、タイムを更新できず残念です。こういう機会を与えてくれたHRCとLCRに感謝するとともに、アレックス・リンス選手の早期回復を祈っています」

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
ステファン・ブラドル(HRCチーム)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
ステファン・ブラドル(HRCチーム)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
高橋巧(LCRホンダ・カストロール)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 2日目

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