JA高知県女性部れいほく地区に「実践賞」 食堂運営で地域に活気 日本協同組合学会が表彰

表彰状を受け取る川井さん(右から2人目)(9日、東京都千代田区で)

日本協同組合学会は9日、協同組合の発展に貢献する現場の取り組みに贈る2023年度の「実践賞」の表彰式を東京都内で開き、JA高知県女性部れいほく地区目的別グループ「牛のうどん屋さん」を表彰した。食堂の運営などを通じて、地産地消や世代間交流といった地域の生活改善に貢献したことが評価された。

学会の大会の中で表彰した。

同グループは15年に旧JA土佐れいほくの女性部員らで設立。高知県土佐町の嶺北家畜市場で、せりを開く際に関係者が食事をする場所がなかったことから、地元産の米粉や特産の「土佐あかうし」を使った食事の提供を始めた。

JAの廃止店舗を活用した食堂もオープンし、地元産食材を使った料理を提供する。行政の催しや社会福祉協議会の活動などとも連携することで、地域内外の人の交流の場にもなっている。

表彰状を受け取った同グループの川井由紀さんは「仲間と楽しくを目的に、笑いながら活動してきた。活動を評価されてよかった」と受賞を喜んだ。

同日は、協同組合の在り方や組合間連携について考えるシンポジウムも開催。農福連携の実践を報告したJA高知県の小松淳営農企画課長は、専門の職員を配置し、行政と連携しながら農家と障害者とのマッチングをしていると説明した。

臨時総会と理事会も開き、新会長に関西大学の杉本貴志教授を選んだ。北川太一会長(摂南大学教授)は退任した。

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