「そのロープに近寄らないで!」 港湾にひそむ意外な危険が話題に

港湾にひそむ意外な危険がSNS上で注目を集めている。

「日常に潜む危険
とりあえず間に足は入れないでとお願いしてきました🥹」

とその決定的光景を写真で紹介したのは航海士のゆーごろーさん(@otas6000kl)。

この光景の危険さがわかりますか?(ゆーごろーさん提供)

写真に写るのは、船を岸壁に係留するためのボラードに繋がれたロープ(ホーサー)の輪の中に足を置く少年の姿。冷静に考えれば理解できるだろうが、船舶を係留するロープにかかる力はとてつもなく大きい。万が一、劣化して切れてしまった場合、少年の命は…

ゆーごろーさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは

「見るだけで鳥肌が、、、🥶🥶🥶」
「命を犠牲にしてまで釣りたい魚って、、、」
「ロープ切れて膝下消えて係柱に頭強打、意識ないまま海の底へ...」
「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル←切れた縄見た事ある人」

など数々の恐怖する声が寄せられている。

ゆーごろーさんにお話を聞いた。

ーー少年はこの場所で何をしていたのでしょうか?

ゆーごろー:中高生ぐらいの子供3人が釣りをしていて、そのうち1人が写真のようにボラードに座り、ホーサーの輪の中に足を入れていました。注意したとき何が危険か説明しましたが、あまりピンとこない感じで伝わらなかったと思います。

ーーホーサーの輪の中に足を入れていることで起こりうる危険についてお聞かせください。

ゆーごろー:数千トンの船をテンションかけて岸壁に繋いでいるので、万が一切れたときに跳ね返り(スナップバック)の危険性があります。輪っかもロープを編んだものなので、劣化等で切れた時に足に当たると無傷じゃ済まないと思います。あとは普段はまず無いと思いますが、陸上のボラードも万が一壊れたときに船方向に吹っ飛びます。

船舶関係者や港湾関係者はロープの破断の危険について充分理解しているので近付いたりしませんが、釣り人は知らない人が多いと思うので見かけたら注意してます。

この岸壁は港湾関係者以外立ち入り禁止、釣り禁止の所なんですが、実際は出入り自由で子連れも多く訪れます。うるさくは言いたくありませんが、係船索に釣り糸を絡ませて出港時に巻き上げたときにサビキで乗組員が怪我したことも何回もあるので…。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

ゆーごろー:こんなちょっとしたツイートを釣りに興味無い人や、全く関係無い人まで見ていただけたので知らない所に危険が潜んでいるという事を少しでも知ってもらえて良かったと思います。

◇ ◇

知らないというのは恐ろしいもの。読者のみなさんも港湾に立ち入る際は重々にご用心いただきたい。

ゆーごろーさん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/otas6000kl

(よろず~ニュース特約・中将タカノリ)

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