ヤマハ:クアルタラロ、マシンの速さは改善も「オーバーテイクに苦戦」/第12戦サンマリノGPスプリント

 9月9日、2023年MotoGP第12戦サンマリノGPがミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは予選13番手、スプリントは13位で終えている。フランコ・モルビデリは予選19番手、スプリントは18位で終えている。

 クアルタラロは予選Q1で序盤から好タイムをマークし、一時トップに立つ場面もあった。中盤までは2番手をキープしていたが、セッションが進むにつれて全体のタイムが上がり、ポジションを下げてしまう。それでも最後のアタックで自己ベストを1分31秒467まで縮めたが、トップから0.195秒差の3番手とあと一歩届かず、予選Q1敗退となった。

 モルビデリも、予選Q1の序盤からクアルタラロ同様に好スタートを切った。しかし、セッション後半に2度目のアタックに入った頃、他のライダーの転倒によるイエローフラッグの影響で、タイムを更新できなかったようだ。そのため1分31秒845の9番手にとどまり、19番グリッドが確定した。

 スプリントでは、ほとんどのライダーがフロントにハード、リヤにソフトのタイヤ選択だったが、ヤマハ勢のふたりのみがリヤにミディアムと選択が分かれた。クアルタラロは、順位を維持したままスタートを切ったが、早々にラウル・フェルナンデス(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)に交わされて14番手に後退する。

 懸命に食らいついていくが、なかなか交わすことができず、そのまま14位でチェッカーを受けた。しかし、クアルタラロの前でフィニッシュしたヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が、ペナルティ未消化のままチェッカーを受けたため、ひとつポジションを落としたことでクアルタラロが13位に繰り上がった。

 モルビデリはスタートで大きく出遅れ、最後尾までポジションを下げてしまう。しかし、翌周から猛烈な追い上げを見せて、みるみる順位を回復させていく。わずか4周目には18番手、その後さらに16番手まで追い上げを見せていたが、終盤に痛恨のロングラップペナルティを科されてしまう。しかし、そのまま16番手を維持してチェッカーを受けたが、ペナルティ未消化のため18位となった。

■ファビオ・クアルタラロ(予選:13番手、スプリントレース:13位)
「ベストは尽くした。獲得したスターティング・ポジションで何とかするしかない。午後からのスプリントと明日の決勝で、いいペースで走れることを期待している」

「マシンのフィーリングは午前中と同じで、昨日とも同様だった。オーバーテイクに苦戦している。かなり厳しい状況なので、もしも“ノーマルなポジション”で戦いたいなら、月曜日に行われるミサノテストで大幅な前進が必要だ。ペースはとても良く、かなり速くなっているが、パスができない状態だ。これがおもな問題点で、テストのなかで何らかの答えを見つけたいと思っている」

■フランコ・モルビデリ(予選:19番手、スプリントレース:18位)
「昨日からあまり改善が見られなかった。いくつかトライはしたけど、十分な効果はなかった。スプリントに備えて解決策を見つけ出すために、とにかく頑張るだけだ」

「スタートで問題があり、1速につなげることができなかった。しばらくして、ようやくつなげたのだが、すぐまたニュートラルに戻ってしまい、動くことができなかった。この間に、誰にもぶつけられなかったのは幸運だった。そのあと何とか1速につながり、ようやくスプリントをスタートした。ペースも悪くなかった。いくつかポジションを挽回することもできたが、いずれにしても不十分だった。明日は前進を目指す」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 予選
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 予選
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP スプリント

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