【MLB】 エンゼルスが今月2勝目 負け投手となったのは元エンゼルスのジオリト

写真:2ランを放ったエンゼルス・オホッピー

エンゼルスが4本の本塁打で空中戦を制した。エンゼルスは1回表にホセ・ラミレスの22号ソロで先制を許すと、その裏に4番ローガン・オホッピーが2戦連発となる8号2ランで逆転に成功。3回にはガーディアンズのジョシュ・ネイラーに同点ソロを許したが、裏に9番ブレット・フィリップスの今季初アーチですかさず勝ち越し。その後も、4回に5番マット・サイス、8回に1番ランドール・グリチックが本塁打で追加点を叩き出した。

エンゼルスは先発タイラー・アンダーソンが今季初めて8回を投げきり、6対2でそのまま逃げ切り、今月2勝目。ガーディアンズとのシリーズはこれで2勝1敗となり、明日の4戦目でシリーズ勝ち越しを狙う。シリーズ勝ち越しとなれば8月末のメッツとのシリーズ以来となる。

今日ガーディアンズの負け投手となったのは、8月までエンゼルスに在籍したルーカス・ジオリトだった。

7月のトレードデッドラインで、ホワイトソックスからトレード移籍。トレード市場でも有数の先発投手だったジオリトに対し、エンゼルスはNo.1プロスペクトのエドガー・クエロを差し出してまで獲得したものの、ジオリトは移籍後にまさかの失速。6先発で防御率は6.89、5敗を喫し、エンゼルスも8月に大失速。結局、ジオリトを含む今季限りでFAとなるベテランをウェーバーにかけて白旗宣言。ジオリトはウェーバーでガーディアンズからクレームされて移籍となった。

しかし、なおもジオリトの苦戦は止まらなかった。ウェーバーで移籍したガーディアンズでは逆転地区優勝のラストチャンスをかけ、首位ツインズとのシリーズの初戦を任せられたものの、3回9失点の炎上。ガーディアンズの逆転地区優勝の望みは風前の灯となってしまった。

もともと所属したホワイトソックスは早々にシーズンを諦め、売り手モードに回っていた。プレーオフ争いからは脱落し、クラブハウスの規律の乱れをホワイトソックスから移籍した投手が告発したことなどもあり、移籍を望んでも不思議ではない状況だったが、ジオリトは残留を望んでいた。

ジオリトは6月に『ホワイトソックス・トーク・ポッドキャスト』に対して「残りたい。ここにいたい。シカゴが大好きで、ホワイトソックスが大好きだ」と、自身がエースとして台頭した球団への愛着を示していた。

しかし、結局ジオリトは今季だけで2回の移籍を経験し、その2回ともチームのプレーオフの望みを消し飛ばすようなパフォーマンスに終始してしまった。

ジオリトは移籍後の苦戦の原因として、度重なる環境の変化でルーティンが安定しなかったことを一因として挙げていた。ガーディアンズへの移籍によって「これでクレイジーな旅行も終わりだ」とホッとしていることを、『ジ・アスレチック』への取材で明かしている。

今季終了後にFAとなるジオリトとしては、残りの1ヶ月で何とか自分本来のピッチングを取り戻し、市場価値のこれ以上の暴落を避けたいところだろう。ジオリトは今日も負け投手になってしまったが、7回を投げ切って9奪三振と良い兆候も見られた。シーズン中の2度にわたる移籍に翻弄されながらも、ホワイトソックスの元エースは本来の姿を取り戻すべくもがいている。

大谷翔平は今日も欠場で、6試合連続の出場なし。前日には軽い打撃練習を行い、今日の復帰の可能性も取りざたされていた。

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