若者に人気のインフルエンサー「サポ魂」の2人 地元兵庫・赤穂御崎の魅力、動画投稿で発信

赤穂市御崎のPRに乗り出した「サポ魂」の草野雄輔さん(中央)と釜谷泰司さん(右)=赤穂市御崎

■観光施設4カ所とタッグ

 若者に人気の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」でフォロワー数が28万を超える25歳コンビが兵庫県赤穂市にいる。高校球児の日常を寸劇で演じる「サポ魂(たま)」の草野雄輔さんと釜谷(かまや)泰司さんだ。7月からは赤穂市御崎地区の観光施設4カ所とタッグを組んで、専業の「インフルエンサー」として魅力発信に力を入れ始めた。(小谷千穂)

 2人は高校野球の古豪・倉敷工業高校(岡山県)のチームメートで同級生。ティックトックは「2人で一緒に仕事をしたい」と3年前から始めた。草野さんが関西福祉大(赤穂市新田)を卒業した縁でキャンパス内のグラウンドを撮影に使っており、2人とも市内に移り住んだ。

 寸劇は野球部経験者の共感を呼ぶ20近くの個性的なキャラを使い分ける。中高生を中心にファンを増やす2人は、プロとしてPRを請け負うまでに。赤穂雲火(うんか)焼の展示館「桃井ミュージアム」▽カフェ「アマミテラス」▽グランピング施設「ドット・グランピング赤穂」▽赤穂海浜公園「大恐竜パーク」-の4施設が7月、「サポ魂」と3カ月間の契約を締結した。

 ティックトックに「赤穂御崎」とのアカウントを開設し、サポ魂が企画や出演、編集などを担う。御崎地区を舞台にした30秒~1分ほどの動画に仕上げる。

 サポ魂の名物キャラクターを2人が演じ、海辺の景観を開放的に楽しめる三輪タクシー「トゥクトゥク」に乗ったり、恐竜ロボットをコミカルに解説したり。眼下に海が広がるカフェでは赤穂化成(同市)が養殖する幻の魚「サツキマス」を紹介している。開設から2カ月たち、再生回数が12万回を超えた動画もある。

 2人が赤穂市内に住んでいるのはファンには知られており、花岳寺通商店街の「土曜夜店」に出向くと後ろに行列ができるほど。草野さんは「赤穂は人が穏やかで景色もいい」と魅力を語り、釜谷さんは「楽しみながら撮影している。見る人にも楽しさが伝われば」と意気込んだ。

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