横浜FMが札幌を3-0で下して逆転4強! 水沼宏太が1G1Aの活躍【ルヴァンカップ】

10日、YBCルヴァンカップ準々決勝第2戦の横浜F・マリノスvs北海道コンサドーレ札幌がニッパツ三ツ沢球技場で行われ、ホームの横浜FMが3-0で勝利を収めた。

第1戦は途中出場・小柏の2ゴールの活躍もあり、札幌が3-2の撃ち合いを制した。横浜FMはホームで逆転を目指す第2戦となったが、公式戦3連敗中と勝利から遠ざかっている。そんな中、緊急事態に陥っているのが最終ラインで、長期離脱中の畠中だけでなく、第1戦で脳震とうの疑いにより途中交代した實藤がメンバー外に。さらに上島も体調不良のため欠場し、喜田とエドゥアルドがセンターバックでコンビを組んだ。

対する札幌は直近公式戦3試合負けなし。2日のJ1第26節ガンバ大阪戦では4ゴールを奪うなど自慢の攻撃力を取り戻しつつある。第1戦で劇的逆転勝利の立役者となった小柏は今回先発で起用された。

試合は立ち上がりから横浜FMがネットを揺らす展開に。3分、ロングボールで素早く前線にボールを運ぶと、右サイドでパスを受けた水沼がボックス内に侵入。ゴール左隅にグラウンダーのシュートを決めたが、VARによるチェックの結果、判定がオフサイドに覆り、ゴールは取り消された。

一方の札幌は8分にアクシデントが発生。第1戦で負傷交代していた木戸はやはり状態が良くなかったようで馬場と途中交代。荒野がシャドーにポジションを上げ、馬場はボランチに入った。

先制点を奪いそこねた横浜FMは10分にも決定機を作る。アンデルソン・ロペスのポストプレーから永戸が最終ラインの裏へ抜け出し、左足でシュート。これは惜しくも枠の左へと外れてしまった。

その後、札幌も反撃に出たが、両チームともに攻めあぐねる時間が続く。それでも32分、横浜FMがついに状況を打開。ボックス手前でボールを持った水沼が吉尾とのワンツーで抜け出し、左足でシュート。これが右ポストの内側を叩いてゴールに吸い込まれ、2戦合計スコアは3-3のイーブンに戻った。

横浜FMは勢いそのまま、札幌を突き放しにかかる。前半アディショナルタイム、右サイドで村上が粘ると中央のアンデルソン・ロペスへボールが渡り、右足でシュート。見事に決めきったが、今度はオンフィールド・レビューの結果、村上のハンドが取られ、再びノーゴールに判定が覆った。

このままペースを渡したくない札幌はハーフタイム突入直前、駒井の強烈なシュートで横浜FMゴールに迫ったが、ここはGK一森が好セーブ。1-0でハーフタイムを迎えた。

後半に入ると、札幌のペドロヴィッチ監督は中村や大森を投入しテコ入れを図るが、引き続き横浜FMが優位にゲームを進める。48分、永戸からのクロスを水沼がファーで折り返し、中央で待っていたアンデルソン・ロペスがゴール。2戦合計スコアを4-3とし、ついに逆転に成功した。

さらに50分、横浜FMはナム・テヒの個人技でさらにリードを広げる。敵陣中央右辺りでボールを持ったナム・テヒは細かいドリブルでゴールへ向かい、左足でシュート。ふわっとした高めのボールがクロスバーに当たってゴールラインを割り、2点差に広がった。

追いかける札幌はセットプレーからゴールに迫る。59分、右サイドでFKを獲得すると、キッカー・浅野のインスイングのクロスを小柏が頭で押し込む。しかし、これはオフサイドの判定となり点差を縮めることはできなかった。

両チーム共に交代カードを切っていく中、途中出場の宮市が随所でキレを見せる。77分には右からのクロスを足で合わせたが、シュートはクロスバーの上を越えた。

まず1点を返したい札幌は、84分に田中がボックス右でエドゥアルドに倒されPKを獲得。キッカーを務めた大森はゴール左に蹴り込んだが、GK一森が完全にこれを読み切り、札幌の反撃を許さなかった。

後半アディショナルタイムには、ルーズボールを処理するために飛び出してきたGK一森に駒井がアフター気味に突っ込んでしまい、この試合2枚目のイエローカードを受け退場。一森は状態が危惧されたが無事プレーを再開した。

横浜FMはそのまま無失点で勝利。2戦合計スコア5-3で3大会ぶりの準決勝進出を決めた。

横浜F・マリノス 3-0 北海道コンサドーレ札幌

【横浜FM】

水沼宏太(前32)

アンデルソン・ロペス(後3)

ナム・テヒ(後5)

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