【実録】親が熟年離婚!子どもが受けたこんな影響 #2「嘘をつきながら…」

自分が家を出て自立してから両親が離婚、「やっぱり」と思うか「まさか」と思うか、子どもたちの受け止め方はさまざまです。

親に離婚する意思があることを知っていてもいなくても、家族である以上自立していても影響は避けられないのが現実。

親の離婚そのものより、それにまつわる事態の変化に疲れてしまうという人もいます。

親が熟年離婚したことでどんなことが起こったのか、実録でご紹介します。

「両親が離婚したのは私が26歳のとき、母は52歳でした。

喧嘩ばかりする両親の姿にうんざりしていた私は高卒で地元の企業に就職し、ひとり暮らしをしながら楽しく生活していました。

ギスギスした家から解放されたものの男の人と付き合うことや結婚にどうしてもいいイメージがなく、今も独身ですが、それより困っているのが母親からお金の無心をされることです。

父は正社員で母はパート勤め、離婚後は実家に戻って仕事は続けているようですが、『自由に使えるお金がない』と私に“お小遣い”をねだってくるのですよね……。

母は浪費癖のある人ではないけれど、今まであてにできていた父の収入がいっさいなくなって、生活費は親の年金頼りで心細いのだろうなと思います。

離婚するとき、私に電話をかけてきた母は『あなたが家のことを嫌っていたのは知っているけれど、離婚しても変わらずあなたの母親だからね』と言っており、何かあれば頼ってねと言いながら自分が娘にお小遣いをくれと言うのはどう思うのか、複雑な心境だし正直関わりたくありません。

それでも、正面から嫌だと言うのは気が引けて、『私も余裕がないから』と嘘をつきながら少しだけ渡しています。

これが続けば、もし私が結婚したときお金の無心がひどくなったり同居を迫ったりするのは確実で、県外にある支社への転勤希望を会社に出しているところです。

熟年離婚するのはいいけれど、その後の生活まで自分で責任を負うのが大人ではないでしょうか」(女性/29歳/営業)

自分たちの嫌な有り様ばかり見て嫌気が差して娘は家を出たのに、離婚後に「お小遣い」をねだる自分に違和感はないのでしょうか。

離婚は自分の決断であり、それに子を巻き込めばいずれもっと遠ざかることは必至で、これも熟年離婚が失敗するケースといえます。

子をあてにする離婚は、家族の絆まで歪めてしまうのですね。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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