クアルタラロ、スプリントから状況変わらず「マシンはとても速かったけど、抜くのが難しい」/第12戦サンマリノGP決勝

 9月10日、2023年MotoGP第12戦サンマリノGP MotoGPクラスの決勝がミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは13位、フランコ・モルビデリは15位で終えている。

 決勝日のミサノは、青空が広がる天候となり、レースが行われる頃には気温と路面温度がともに上昇した。ヤマハ勢のふたりはフロントにハードタイヤ、リヤにミディアムタイヤを選択して決勝レースに挑んだ。クアルタラロは、オープニングラップで12番手に浮上するが、3周目には14番手に後退。前日のスプリントでクアルタラロはオーバーテイクに苦戦を強いられていたが、決勝でも引き続き悩まされることになった。

 前のライダーについていくことはできるが、交わすことができず、終始順位を維持して周回を重ねていく展開となった。粘り強い走りを続けるうちに、前を走るブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が転倒を喫したことにより、13番手にポジションを上げる。レース終盤にはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)の背後まで迫っていたが、0.020秒届かず、そのまま13位でチェッカーを受けた。

 モルビデリは、好スタートを切ってポジションを上げ、オープニングラップを17番手で終える。前方でビンダー、さらにミケーレ・ピロ(Aruba.itレーシング)とジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)も転倒して戦列を離れたため、モルビデリは14番手まで浮上した。

 その後は、終盤までほぼ単独走行の状態となったが、懸命に走り進めていく。しかし、残り6周で再スタートして挽回してきたビンダーに先行を許してしまい、15番手となった。最後はそのまま守り切って15位でフィニッシュした。

 月曜日には引き続きミサノでテストが行われるが、マシンの改善に努めるとともに、2024年シーズンに向けての開発をスタートさせていく。

■ファビオ・クアルタラロ(決勝:13位)
「昨日とほとんど同じ状態だったけど、自分では、ほんの少し良くなったような感じがしているんだ。マシンはとても速かったし、いいペースを維持することもできたからね。でも誰かの後ろについたときにはオーバーテイクが難しくなってしまうんだ」

「残り4ラップとなったとき、自分のペースを確認するために前のライがダーとの差を1秒空けてみたんだ。すると、ほぼ1周でまた彼らに追いつくことができた。だから僕たちのマシンは十分な速さを持っている。明日のテストで大幅な前進を目指し、さらにフィーリングを向上させてから、この地を離れたいと思っているよ」

■フランコ・モルビデリ(決勝:15位)
「非常にタフなレースだった。タイヤのパフォーマンスを十分に引き出すことができず、さらにはフロントの内圧が高くなり過ぎて思うような走りができなかった。でも、どうであれ、自分たちの最大限には届かなかったというわけだね」

「最大限というのは、前方のグループについて行って一緒に走ることだったと思うけど、グリッドが離れすぎているから、抜いていくのに時間がかかりすぎて追いつくことができなかった。それで孤独なレースになり、最後にようやくブラッド(・ビンダー)と会えただけだった。それでも100パーセントを尽くしたことには満足しているよ」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 決勝
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 決勝
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 決勝
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第12戦サンマリノGP 決勝

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