気象庁は11日(月)、エルニーニョ監視速報を発表した。春に発生したエルニーニョ現象が続いている。今後、冬のなかばにかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)。
8月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は、7月から上昇して+2.2℃となり、基準値より高い値だった。太平洋赤道域の状態は、海洋はエルニーニョ現象の状態となっており、大気にもエルニーニョ現象時の特徴が現れつつあることを示している。
大気海洋結合モデルは、太平洋赤道域の中部から東部にかけての海洋表層の暖水が東進し、予測期間中、エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より高い値で推移する可能性が高いと予測している。今後、冬のなかばにかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)。
エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。