【MLB】ノーヒットノーラン危機からのサヨナラ勝ち! ヤンキースがエース対決を制す

写真:延長13回の激闘に終止符を打ったヤンキースのヒガシオカ

史上初の延長11回でのノーヒットノーランの危機。屈辱の敗戦を回避したヤンキースがブリュワーズ相手に劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

日本時間9月11日のヤンキース対ブリュワーズはブリュワーズがコービン・バーンズ、ヤンキースがゲリット・コールの両先発で始まった。当初の予想通り両エースがスコアボードに並べたが、より素晴らしい投球を見せたのはバーンズのほうだった。

バーンズは5回裏にジャンカルロ・スタントンに四球を与えるまで一人のランナーも出さないパーフェクトピッチング。5回には四球と盗塁などが絡み二死1、2塁のピンチを背負うもここを凌ぎ、結局8イニングを投げて7奪三振2四球の無安打投球を見せた。

ただ、コールも負けてはいない。7イニングを投げ許したヒットは3本、9奪三振を奪う投球で踏みとどまり、試合は延長戦に持ち込まれた。

ただ、延長に入りタイブレークとなってもなお、ヤンキースは一本のヒットも打てていなかった。10回裏にアンソニー・ボルピーが放った右中間への大飛球もサル・フリーリックが捕球し無得点。延長11回にはタイロン・テイラーに勝ち越しタイムリーヒットを許し、史上初の「延長11回でのノーヒットノーラン負け」という不名誉な記録まであとアウト3つに迫った。

しかし、このピンチを救ったのが伏兵のオズワルド・カブレラ。ここまで打率.207と苦戦する24歳11回裏の一死2塁が放った打球はライト線へのツーベースヒット。同点に追いつき試合を降り出しに戻すと、再び2点を勝ち越された12回にもスタントンが同点の2ランホームラン。敗戦の危機を2度凌ぐと延長13回表をアンソニー・ミセヴィッツが無失点に抑え、一気にサヨナラの気運が高まる。

そして迎えた13回裏。一死2塁から途中出場のカイル・ヒガシオカがレフトへのツーベースヒット。二塁からエバーソン・ペレイラが生還し、ヒガシオカは手荒い祝福を受けた。

MLB公式のブライアン・ホッホ氏によるインタビューに対してヒガシオカは「みんなのサポートのおかげで素晴らしい気分だ。」と勝利を喜んだ。一方で、ヤンキースでの7シーズン目を迎えた彼はこう続けた。「シーズン終盤のこの時期にはそれぞれの性格が出る。どのようなことが起こっても、ベストを尽くしてプレーしないと」

苦しい戦いぶりが続くヤンキースだが、今年33歳を迎えたベテランはモチベーションを維持し続けているようだ。

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