患者の理不尽なクレームに対する外科医の訴えが、X（旧ツイッター）で注目を集めている。
外科医のDoDoc（@dkoumon）さんは8日、病院での一幕を投稿。患者を予約時間から約10分遅れで診察室に呼び入れた。待たせて申し訳ないと思っていたところ、患者がブチギレ始めたという。「めちゃくちゃキレられた。確かに遅れてるので謝ったが、10分遅れでキレる程度のキレ方じゃなかった」と困惑。患者から「朝早くから来てるんだ」と、予約2時間前の午前9時から来院していることを伝えられた。当時の心境について、DoDocさんは「『朝から来ていた。他の先生は順番を早めてくれる』とおっしゃってました。それを私に言われても、、、という気持ちです」と語った。投稿でも「予約時間に来て」と呼びかけた。
同様の理不尽なクレームは「そんなに多くはありません」というが、「医師に直接クレームを言われる方は少ないので、受付さんからするともう少し多く感じるのかもしれません」とねぎらった。割合は男性の高齢者が圧倒的で「一言言わないと気がすまない感じです。だいたい同じ方が毎度キレるパターンが多いです」とした。
なぜ、予約時間より大幅に早く来院するのか。DoDocさんは「早く来たら早く診てもらえるのではないかと、考えている方がいらっしゃると思います。また、せっかちな方ですね」と推測した。
待たせてしまった患者から怒鳴られると、どっと疲れるが必ず謝罪するようにしている。「待たせる方が悪い事に変わりはありません」。ただ、症状により診察にかかる時間は変わってくる。「計算できないのです。それはご理解いただきたいです」と主張した。
投稿は11日までで5800超のリポスト、6.4万超の「いいね」が寄せられる大反響となった。ユーザーから「あるあるですね」「永遠の課題です」「エステにもいました」「何のための予約なんでしょうね」など共感の声が多く「『仕方ないよね』と理解してくださる方が多かったのでうれしかったです」と感想を語った。
一方で、「予約なんだから時間を守れ」「詰め込みすぎ」という意見もあった。「そういう面もあるかと思いますので、真摯（しんし）に受け止めたいと思います。朝から来て待ってたんだ！というのはさすがに『知らんがな』ですが」と苦笑いを浮かべたDoDocさん。「時間を守るためには、お一人につき時間を長めに取るしかないのですが、そうしてしまうと予約が取れず患者さんにかえってご迷惑をおかけしてしまいますので、悩みどころです。早めに来ていただいても、よほど余裕がない限り、順番を早める事はありませんので、予約時間通りに来てください」再度呼びかけた。
（よろず~ニュース・松田 和城）
