秋の味覚きらり「丹波栗」収穫始まる 猛暑で落果に遅れ、丸々と太った実に 全国各地に出荷

収穫が始まった丹波栗の果樹園。光沢のある実がいがから顔をのぞかせる=11日午前、丹波篠山市味間奥

 秋の味覚として全国的に名高い丹波地域の特産「丹波栗」が収穫期を迎えた。果樹園ではわせの品種が落果し始め、農家はつややかなクリを一粒ずつ手作業で拾い集めている。

 兵庫県によると、丹波篠山、丹波両市の計192ヘクタールで生産されている。主要品種の「銀寄」や「筑波」などが収穫できる9月中、下旬にかけて最盛期となる。

 JA丹波ささやま栗部会の小嶋誠部会長(38)は、丹波篠山市内の3地域で計2ヘクタールの果樹園を管理。栽培技術の資格「丹波栗剪定士」を持ち、わせの「丹沢」からなかての「美玖里」まで幅広く手がける。

 今年は夏の暑さなどの影響で落果が1週間ほど遅れたが、丸々と光沢のある実が育った。小嶋さんは「大きな丹波栗を口いっぱいに入れて、甘さや香りを楽しんでほしい」と話している。(秋山亮太)

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