●胸などに刺し傷、殺人容疑で再逮捕へ
11日午前1時33分ごろ、白山市平松町のホテル「ウォーターゲート」の従業員から「客室の女性が血を流して倒れている」と110番通報があった。女性は首や胸など数カ所を刺されており、搬送先の病院で死亡が確認された。白山署はホテルから逃げたとみられる男を約6時間後、金沢市片町2丁目の路上で発見。包丁を所持していたとして銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕した。署は男が殺害に関与したとみて、殺人容疑で再逮捕する方針。
現行犯逮捕されたのは職業、住所ともに不詳の中村信之容疑者(54)。逮捕容疑は11日午前7時45分ごろ、金沢市片町2丁目で正当な理由なく刃渡り19センチの包丁を所持した疑い。調べに対し、黙秘している。
捜査関係者によると、女性は20~30代で、女性の関係者からホテルに「客室の状況を確認してほしい」と連絡があり、従業員が確認した。
署によると、捜査員がホテルに駆け付けた際、首や胸から血を流しており、心肺停止の状態だった。防犯カメラには女性が男と11日午前0時すぎにチェックインする様子と、男が1人で外に出て行く姿が映っていた。
白山署がカメラ映像を解析した結果、中村容疑者が浮上。事件発覚の約6時間後、金沢市片町2丁目のベンチで寝込んでいる容疑者を捜査員が見つけた。カメラ映像の男と同じ上下ともに黒っぽい服を着ており、包丁を隠し持っていたという。
現場は白山市役所の南約1キロ。近くには複数のホテルやコンビニが立ち並ぶ。ホテルには規制線が張られ、捜査員が慌ただしく出入りした。