「奇跡の復興米」大阪で稲刈り 津波被災の岩手・大槌町がルーツ

「奇跡の復興米」を刈り取る児童ら=11日午前、大阪府富田林市

 東日本大震災で津波に襲われた岩手県大槌町の住宅跡で見つかった稲穂をルーツとする「奇跡の復興米」が、大阪府富田林市の田んぼで黄金色の穂をつけ、市内の小学生が11日、農協や市の職員らと一緒に刈り取った。

 大槌町の復興を支援したお礼に岩手県のNPO法人から寄贈された種もみを「震災を風化させずに次世代につなげよう」と毎年栽培している。

 この日は市立喜志小の児童63人が、たわわに実った稲穂を慎重な手つきでつかみ、鎌で刈り取った。今年は約2トンの収穫を見込んでおり、一部は大槌町に贈り学校給食で味わってもらう。稲わらは大阪市の天王寺動物園で動物たちの寝床などに活用される予定だ。

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