枕崎市長、核ごみ処分場誘致否定 鹿児島、農林水産業で活性化

鹿児島県枕崎市議会で答弁する前田祝成市長=11日午前

 鹿児島県枕崎市の前田祝成市長は11日の市議会で、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場について「誘致する考えはない」と言明した。枕崎市は、国が処分場の適性を示す「科学的特性マップ」でほぼ全域が「好ましい」に分類されている。

 経済や少子化対策のため、処分場選定に向けた文献調査に応募するよう求めた市議に対し、前田氏は「手を挙げ、事業を導入するかしないかの重い判断を将来世代にさせるつもりはない」と強調した。農林水産業の振興などで市を活性化させると説明した。

 文献調査は、北海道寿都町と神恵内村が2020年に全国で初めて応募し、原子力発電環境整備機構が現在実施中だ。

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