プーチン氏、通算5選へ基盤整う ロシア地方選で与党圧勝

10日、ロシアが併合したウクライナ南部ヘルソン州で開票作業をする選挙管理委員会の担当者ら(タス=共同)

 来年3月の次期ロシア大統領選の前哨戦となった統一地方選の投票が10日締め切られ、即日開票された。プーチン政権与党「統一ロシア」は首都モスクワの市長選やモスクワ州知事選をはじめ各地で軒並み圧勝。ロシアが併合を宣言したウクライナ東部・南部4州の議会選でも多数を占め、侵攻が長期化する中でプーチン大統領の通算5選に向けた基盤が整った。

 プーチン氏は次期選挙への態度を表明していないが、他に有力候補は見当たらない。4州併合を成果として年内に立候補を表明する見込みで、当選は確実とみられている。

 モスクワ市長選では統一ロシアが推した元大統領府長官で現職のセルゲイ・ソビャニン市長が2位以下を大きく引き離し3選を決めた。10日夜、開票終了を待たず選対本部で有権者に謝意を表し「これから大事な仕事が待っている」と勝利宣言した。現職のボロビヨフ・モスクワ州知事も11日までの開票で約83%を得票し、再選を決めた。

 統一ロシアは計21の首長選のうち19で擁立候補が勝利する見込み。

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