脳ザッピングすれば計算能力が向上 不得意な人ほど有効!? 英大学で調査結果

数学(計算)が不得意な人々に脳ザッピングが有効だという。ある研究で、102人の被験者に2ケタと1ケタの掛け算など引っ掛かりやすい計算問題を実施した。その半数に脳細胞を活性化のため低強度の電流を流す装置を使用したところ、刺激を受けたグループ中、計算を苦手とする人々が難しい問題を解くことが可能となり、刺激を受けていない人々の半分の時間しかかからない結果となった。

この手法は脳の背外側前頭前野における細胞活性が低い人々に有効で、同部位の活動低下は計算に支障が出やすいとされている。

今回の結果により、脳への電流は計算が苦手な人々を助けるものの、すでに高い計算能力を持っている人々には効果が少ないことが示唆された。

研究を実施した英サリー大学のロイ・コーエン・カドシュ教授は「今回分かったことは、この有望なニューロモデュレーション(神経活動を調整する治療法)がどんな条件下で刺激プロトコルを最大限に発揮するかということです」「この発見は、人それぞれの学習過程に合わせた手法に繋がる可能性があります」と話している。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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