星稜、遊学館6得点快勝 北信越高校野球県大会 小松大谷コールド

五回途中2失点と好投した星稜の道本(右)と先制タイムリーを放った捕手能美=金沢市の県立野球場

  ●小松大谷コールド

 第149回北信越高校野球県大会第2、3日(10、11日・金沢市の県立野球場、小松弁慶スタジアム=北國新聞社後援)シード勢3校が2回戦から登場し、夏の甲子園に出場した星稜は金沢龍谷に6―2、夏の県大会準優勝の遊学館は大聖寺に6―0、夏4強の小松大谷は七尾に11―1の五回コールドで勝利した。

 14日は同球場で午前10時から北陸学院―航空石川、午後0時半から野々市明倫―泉丘の2回戦2試合が予定されている。

  ●星稜1年バッテリー躍動

 星稜は先発・道本想と捕手・能美誠也の1年生バッテリーがチームをけん引。夏の甲子園はスタンド応援だった2人が躍動し、「夏の悔しさは僕らが返す」と口をそろえ、春のセンバツに向けて好スタートを切った。

  ●能美が先制適時打

 道本は星稜中、能美は清泉中で全国大会の経験があり、ともに今大会からベンチ入りしての公式戦初出場となった。道本は最速140キロの真っすぐを軸に100キロ台のカーブを要所に織り交ぜ、五回途中2失点でまとめた。能美は二回、2死満塁でレフトへ先制タイムリーを放ち、守備ではエース左腕の佐宗翼ら3人をリードし「自分にできることを精いっぱいやりました」と胸を張った。

 「新チームは守備や走塁練習に重きを置いた」と山下智将監督。この試合は無失策、5盗塁と練習の成果に手応えを示しながら、相手を下回る8安打に「まだまだ打てませんね」と気を引き締めていた。

  ●監督に「初勝利」贈る 大聖寺実、南が完投

 大聖寺実は打線が12安打で9得点、投げては南颯空(1年)が120球を投げきり、3失点で完投勝利。就任5年目の南辰之介監督に公式戦初勝利をプレゼントし、南颯は「完投は初めて。驚きのでき。学校としては7、8年ぶりの公式戦勝利らしいので最高」と喜んだ。

 夏は「我慢強く」を合言葉に体力作りに励んだ。この日は八回に4点、九回に3点を奪い、粘り強さをみせた。南監督は「エラーなしと攻守で一番のゲーム。夏の厳しい練習によく耐えてくれた」とたたえた。

3失点で完投した大聖寺実の南

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