水島港に有毒コカミアリ980匹 国内侵入2例目 県「全て駆除」

水島港で見つかったコカミアリ。上は女王アリ(岡山県提供)

 岡山県は12日、水島港国際コンテナターミナル(倉敷市玉島乙島)で特定外来生物に指定されている有毒の「コカミアリ」が確認されたと発表した。約980匹がコンテナの中や周辺から見つかった。人的被害はなく全て駆除したとしている。コカミアリは7月、国内初の侵入事例として同ターミナルで約30匹が見つかっており、今回が2例目。

 県によると今月3日、専門業者がフィリピンから神戸港経由で陸揚げされたコンテナ周辺で約200匹を発見。その後の調査でコンテナの内部や荷物などから女王アリを含む約780匹を確認した。7月の発見以降、周辺で重ねた生息調査の結果などから新たに侵入した個体とみられる。

 県は今回の発見場所付近に殺虫餌を設置して再び生息調査を行い、改めて定着や拡散の可能性について調べる。「仮に見つけても触らず県などに報告してほしい」としている。

 コカミアリは中南米原産で体長1~2ミリ。アルカロイド系の毒を持ち、刺されると激しい痛みが生じる。繁殖力が強く一度定着すると駆除が難しいとされる。

© 株式会社山陽新聞社