フォーミュラ・リージョナル第5大会富士。澤龍之介とリアム・シーツが優勝分ける

 2023年フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)の第5大会(第12戦〜第13戦)が9月8〜9日に富士スピードウェイで開催された。第12戦では澤龍之介(Sutekina Racing)が今季2勝目、第13戦ではリアム・シーツ(Sutekina Racing)が今季3勝目を飾った。

 WEC世界耐久選手権第6戦『富士6時間レース』の併催レースとして開催された今大会には全11台がエントリー。そのうち、猪爪杏奈(Bionic Jack Racing F111/3)、窪田敏浩(TOKAIDENSO F111)、スカイ・チェン(SKY MOTORSPORTS F111/3)の3名がFRJデビュー戦を迎えた。

 WEC併催イベントということでFRJ第5大会は8日(金曜日)に2回の公式練習、9日(土曜日)に予選と第12戦、第13戦の決勝というスケジュールとなる。そんななか、8日の公式練習1回目は台風13号接近の影響でキャンセルに。天候が回復し、公式練習2回目より走行が行われた。

 9日午前の予選はダンプコンディションとなるなか、澤が1分51秒779を記録して第12戦のポールポジションを獲得。第13戦は1分49秒687を記録したポイントリーダーの小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)が獲得している。

■第12戦/澤龍之介がポール・トゥ・ウイン

 15周で争われた第12戦では、ポールの澤が出遅れる一方、2番グリッドスタートの小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)がTGRコーナーのホールショットを奪う。ただ、澤も小川の背後をキープし、トップ2台が3番手以下を引き離す展開に。

 小川と澤は1秒以内という僅差で周回を続けるなか、9周目にはバックマーカーが現れる。そんななか10周目の最終コーナー手前で小川がバックマーカーをかわすのに手間取り、その間隙をついた澤が急接近。

 そこからテール・トゥ・ノーズの戦いとなるなか、13周目のコカ・コーラコーナーで澤がトップを奪還する。小川も再びトップ復帰を狙うが、12周目頃から降り始めた雨の影響もあり、順位は変わらず。

 澤がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。2位に小川、3位に石坂瑞基(Sutekina Racing)が続いた。マスタークラスは辻子依旦(PONOS RACING)が勝利を飾っている。

2023 FRJ 富士大会 第12戦を制した澤龍之介(Sutekina Racing)と小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)
2023 FRJ 富士大会 第12戦を制した澤龍之介(Sutekina Racing) 
2023 FRJ 富士大会 第12戦 石坂瑞基(Sutekina Racing)
2023 FRJ 富士大会 第12戦決勝 表彰式
2023 FRJ 富士大会 第12戦決勝 マスタークラス表彰式

・2023年フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ

第12戦富士スピードウェイ 決勝正式結果

Pos. No. Class Driver Car Laps/Gap

1 3

澤龍之介 Sutekina Racing 25’05.015

2 98

小川颯太 Bionic Jack Racing F111/3 0.322

3 14

石坂瑞基 Sutekina Racing 13.930

4 27

L.シーツ Sutekina Racing 14.958

5 97

猪爪杏奈 Bionic Jack Racing F111/3 1’29.218

6 45 M 辻子依旦 PONOS RACING 1’37.574

7 44 M 窪田俊浩 TOKAIDENSO F111 1’42.453

8 11 M MOTOKI 47Trading with Rn-sports 1’47.662

9 18 M YUKI NILZZ Racing 2’39.492

10 36 M S.チェン SKY MOTOR SPORTS F111/3 1Lap

11 23 M YUGO S2R Racing 1Lap

・ファステストラップ:澤龍之介 1分37秒867 167.8kph(Lap4)
・レース終了後に黒白旗通知(13時40分 CarNo.3、走行マナー)

■第13戦/リアム・シーツが今季3勝目飾る

 続いて行われた第13戦ではポールスタートの小川がレースをリード。2番グリッドスタートの澤がその背中を追うという展開に。

 ただ、3周目より雨が降り、TGRコーナーで小川がコースオフ。これで2台のギャップが縮まると、澤は小川を攻略するべくプッシュ。しかし、澤は5周目にコースオフを喫し、4番手にポジションを下げ、これでシーツが2番手に浮上する。

 さらに、6周目のGRスープラコーナーで小川がスピンを喫し、マシンを止めてしまう。小川はリスタートを切るも、ピットへ戻りリタイアとなった。

 これで、シーツがトップに浮上。2番手に石坂、3番手澤のオーダーとなるとそのままチェッカー。シーツが今季3勝目を飾り、Sutekina Racingが表彰台を占める結果となった。なお、マスタークラスはMOTOKI(47TRADING with Rn-sports)が制している。

 2023年のFRJ、次戦は11月25〜26日にスポーツランドSUGOで開催される第6大会(第14戦〜第16戦)となる。シーズンを締めくくる3レースではどのような戦いが繰り広げられるだろうか。

2023 FRJ 富士大会 第13戦 序盤レースをリードした小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)
2023 FRJ 富士大会 第13戦を制したリアム・シーツ(Sutekina Racing)
2023 FRJ 富士大会 第13戦を制したリアム・シーツ(Sutekina Racing)
2023 FRJ 富士大会 第13戦決勝 表彰式
2023 FRJ 富士大会 第13戦決勝 マスタークラス表彰式

・2023年フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ

第13戦富士スピードウェイ 決勝正式結果

Pos. No. Class Driver Car Time/Gap

1 27

L.シーツ Sutekina Racing 26’23.698

2 14

石坂瑞基 Sutekina Racing 0.820

3 3

澤龍之介 Sutekina Racing 2.710

4 97

猪爪杏奈 Bionic Jack Racing F111/3 54.519

5 11 M MOTOKI 47Trading with Rn-sports 1’34.362

6 44 M 窪田俊浩 TOKAIDENSO F111 1Lap

7 36 M S.チェン SKY MOTOR SPORTS F111/3 1Lap

8 23 M YUGO S2R Racing 2Laps

9 45 M 辻子依旦 PONOS RACING 2Laps

10 18 M YUKI NILZZ Racing 3Laps

– 98

小川颯太 Bionic Jack Racing F111/3 DNF

・ファステストラップ:澤龍之介 1分38秒372 167.0kph(Lap14)

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