アントニオ猪木さん銅像完成、棚橋弘至「盛れている。すげえカッコいい」新日本道場には猪木さんパネル復活

昨年10月1日に79歳で死去した元プロレスラー、元参院議員のアントニオ猪木(本名・猪木寛至)さんの一周忌法要が12日、神奈川県横浜市の曹洞宗大本山總持寺で執り行われた。猪木さんのブロンズ像が猪木家墓前に完成し、除幕式が一緒に行われた。

新日本プロレスの棚橋弘至は法要に参列し、道場に新日本の象徴を復活させたことを明かした。「この1年改めて猪木さんの大きさを感じました。新日本の選手は僕も含めて、猪木さんに頑張っているな、と思ってもらえるようにやってきたつもりです。これからは猪木さんを知らない世代が入門してくる。猪木さんから受け継いでいかないといけないものがあると思います」と語った。

かつて新たな新日本プロレスを目指して、棚橋が道場から外した猪木さんの全身パネルは、公開中の映画「アントニオ猪木をさがして」の撮影を機に今夏、道場に掲げ直したという。「猪木さんに見られているプレッシャーを感じて、いい練習ができると思う」と説明した。

ブロンズ像はマフラータオルを首にかけ、両手を腰に胸を張った猪木さんの上半身がデザインされ、厳しくも温かみのある表情が描かれた。顔が40代、体は30代をイメージ。新日本プロレスのオカダ・カズチカをモチーフにした像を起点に肉付けしていったという。棚橋は「筋肉の陰影もしっかり浮かび上がっていて、今風に言うと〝盛れている〟。すげえカッコいいと思った。池上本門寺の力道山先生の銅像のように、日本全国から猪木さんの銅像を見に来ると思います」と笑顔をみせた。

「猪木さんの闘魂というのは、受け継いでいく選手がいると思う。マイノリティーゆえの反骨心、プロレスを皆に認めさせる、もっと広めたいという部分を僕は、これからもやっていきたい」と語った棚橋。「猪木さんだったら…まあ頑張れよ、知ったこっちゃねーよと言っているのかな」と語り、再び笑顔を見せた。

法要、除幕式には親族に、新日本プロレスのオカダ・カズチカ、棚橋弘至、ノアの潮崎豪、全日本の諏訪魔、ほかに小川直也、藤田和之、藤原喜明、Sareeeらプロレス関係者を含めて120人が参加した。銅像のサイズ(高さ1メートル10センチ、前幅1メートル5センチ、奥行44センチ、頭部の高さ33センチ、重量135キロ)は生前の偉業、その包容力を表現するため、実際より10%程大きいという。通常の85パーセントに対して95パーセントの銅分(燐青銅)で構成された。台座は赤御影石と白御影石で製作された。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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