畑染める白 高原に秋の訪れ 蒜山でソバの花見頃

蒜山三座を背景に見頃を迎えたソバの花=12日、真庭市蒜山東茅部

 岡山県内最大のソバ産地・真庭市蒜山地域で、ソバの花が見頃を迎えた。畑を染める白い小さな花は、空から舞い降りた雪のよう。雄大な蒜山三座を背景にゆらゆらと風にそよぎ、高原に秋の訪れを告げている。

 ひるぜん蕎麦(そば)生産組合では、93戸が計約52ヘクタールで栽培。7月下旬から8月中旬に種をまき、今月初旬に花が咲き始めた。台風などによる大雨の影響は受けたものの、ほぼ例年並みの約30トンの収量を見込む。

 組合の亀山秀雄事務局長(60)によると、花は今月末まで楽しめそう。「週末になると、写真を撮りに花目当てで訪れる人もいる。この時期の風物詩をぜひ楽しんで」と話す。

 10月中旬に刈り取りを行い、県内外の製粉会社やそば店に出荷する。真庭市の第三セクターが運営する「そばの館」(同市蒜山上徳山)では、同月下旬から新そばが提供される予定。

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