《山陽道トンネル火災》学識者による技術検討会で復旧方法検討へ

NEXCO西日本は9月12日、学識者による「山陽自動車道 尼子山トンネル火災事故技術検討会」を立ち上げ、早期復旧及び通行確保に向けて安全性の確認や復旧方法の検討を行うと発表しました。
被災した下り線のトンネル側壁は広範囲に剥離し、路面には多数の焼損車両やコンクリート塊が残置されている状態となっていて、通行止め解除まで相当な期間を要するとしています。


■山陽道尼子山トンネル火災経過
<9月5日>
・01:08頃出火→20:08鎮圧、6日17:30鎮火

・トンネル内で大型トラックから出火、運転手にけがなどなし
・避けようとした後続の乗用車やトラックなど10台追突事故、8人病院搬送
・トンネル内に煙が充満、神戸市消防局から出動したブロアー車を14:00過ぎから稼働し排煙作業展開
・車両23台(うちトラック19台)焼損、20:08鎮圧状態となるも、トンネル内が数百度の高温となったため、一時的に消火活動を中断し、6日朝から再開、40時間強後の6日17:30鎮火確認

・尼子山トンネル(下り線)は全長592m、全長や交通量から国土交通省が定めるトンネル等級では5段階のうち上から2番目のAで原則設置の消火器/消火栓/給水栓などは設置も、必要に応じて設置のスプリンクラーや排煙設備は非設置
※NEXCO西日本でのスプリンクラー設置は全長3000m以上で対面通行方式などの場合、排煙設備設置は全長1500m以上を原則としている

<9月6日>
・NEXCO西日本がプレスリリースでトンネル内画像掲載、「甚大な被害」により「復旧には相当の期間を要する見込み」と記載

<9月7日>
・朝からトンネル内の安全確認を予定も、一酸化炭素充満により断念

<9月8日>
・15:00
 「山陽道トンネル内火災事故に対する交通マネジメント検討会」第1回WEB開催
 国道2号などの渋滞状況を検討、中国道への広域迂回呼び掛け強化など展開へ

<9月11日>
・10:30頃
 兵庫県警高速隊が実況見分開始、車両の焼損状況などを確認
・20:00
 上り線(西行/赤穂IC→播磨JCT間)6日半ぶり通行止め解除

<9月13日>
・14:30
 「山陽自動車道 尼子山トンネル火災事故技術検討会」第1回開催予定

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