呉羽駅北側(富山)で大型開発 商業施設・住宅・オフィス整備、24年11月開業目標

大型の整備事業が進むあいの風とやま鉄道呉羽駅の北側

 あいの風とやま鉄道の呉羽駅北側で、商業施設や住宅地、企業オフィスを整備する大規模開発事業が進んでいることが12日、関係者への取材で分かった。商業エリアにはスーパーやホームセンターなどが出店し、2024年11月ごろの開業を目指す。住宅エリアには約75区画の分譲宅地を造成する。これまで農地だった駅北側の開発により、さらなるにぎわい創出が期待される。

 場所は富山市呉羽地区にある呉羽駅の北側で、総面積は約11ヘクタール。うち商業エリアが約5.3ヘクタールを占める。

 松原建設(同市石坂)を中心とする松原グループのロクショウと光陽興産(高岡市京田)がデベロッパー(開発業者)を務める。

 現地では戸建て住宅の建設が進んでおり、20~30代のファミリー層を中心に販売が好調という。アパートの建設も予定している。

 あいの風とやま鉄道は、24年春の利用開始を目指して呉羽駅北口改札の工事を進めている。富山市も駅北側に広場を整備する。

 呉羽駅は富山駅からあいの風で1駅の好立地で、駅の南側には呉羽小学校や呉羽中学校、呉羽高校、富山市民芸術創造センターなどがある。

NES(富山)、本社を呉羽駅北側に新築移転

 情報通信業のNES(富山市五福末広町、成川和彦社長)は、あいの風とやま鉄道呉羽駅北側の整備エリアに本社を新築移転する。職場環境の整備と地域貢献につなげる。完成予定は2024年3月ごろで、5月以降に業務を開始する。

 新社屋は鉄骨3階建て、延べ床面積約2400平方メートル。断熱性能の高い外壁や太陽光発電を採用し、国の推進する省エネルギービル認証「ニアリーZEB」の要件を満たす。

 現在の本社ビルは築50年以上たち、老朽化が進んでいた。新社屋では全ての部署をワンフロアに集め、社員同士のコミュニケーションを促進する。フリースペースや屋上庭園も設ける。

 このほか非常用電源や備蓄スペースも整備。災害時には地域住民の一時避難先となる。

NESの新社屋のイメージ

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