猛虎のアレに応えまっせ! 阪神百貨店、18年ぶり優勝セール計画 「セパ関西対決」なら経済効果倍増か

リーグ優勝が近づき、熱気を帯びるタイガースショップ=大阪市北区、阪神百貨店梅田本店

 プロ野球阪神タイガースのセ・リーグ優勝が秒読み段階に入り、ファンならずとも待ち遠しいのが優勝セールだ。阪神百貨店では18年ぶりの祝賀セールを予定し、グッズ売り場では早くも“経済効果”が表れている。パ・リーグでもオリックス・バファローズの3連覇が近づき、百貨店やファンは「日本シリーズが関西対決になれば、地元経済がもっと盛り上がるはず」と期待を寄せる。

 阪神百貨店は、リーグ優勝決定の翌日から7日間、優勝セールを梅田本店と西宮、尼崎、神戸・御影の全4店で開催する。2005年のリーグ優勝では、同本店だけで140万人が訪れ、30億円を売り上げる一大商機となった。

 一足早く盛り上がりを見せるのが、同本店のタイガースショップ。戦績に伴って売り上げが伸び、8月は前年の2倍に達した。「今年はたくさんの選手が活躍するので、見せ場があった翌日にその選手のグッズが売れる」と広報担当者。店を訪れた奈良県の男性(48)は「関西ダービーになれば、経済効果がすごそう」。妻(58)は「あちこちでセールしてくれたらうれしいね」と話した。

 一方の阪急百貨店。07年に阪神百貨店と経営統合し、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング傘下の同じ企業グループとなった。

 同年、阪神のクライマックスシリーズ進出時に応援セールを行ったが、今回は「百貨店としてブランドを分ける」(H2O広報)とセールはせず、梅田本店と神戸、西宮の店舗で祝福の掲示を出す程度にとどめる。グループのイズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーなどのスーパーではセールを予定する。

 オリックスの前身は阪急ブレーブスだが、1989年にオリックスとなって以降は、阪神・淡路大震災が発生し「がんばろうKOBE」を合言葉に優勝した95、96年に当時の神戸阪急でセールを開いたのみ。阪急全体で展開したことはなく、今回も予定はないという。

 もう一方の前身、近鉄バファローズゆかりの近鉄百貨店は、9月1日から早くもオリックス応援セールを開催中。優勝すれば翌日から「おめでとうセール」に切り替える予定で、広報担当者は「昨年の日本一のセールでは、遠方から大勢の来店があった。関西対決となれば、経済効果も2倍になりそう」と期待する。(広岡磨璃)

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