【シニアの新しい働き方】スキマ時間に働く65歳以上シニアワーカーの実態を解説!

人生100年時代のシニアは働き者! 退職後、自分のスキルを活かして再就職したり起業したりとセカンドキャリアをスタートしているシニアが増えていますが、シニア世代で最も多いのが非正規雇用です。

総務省統計局が発表した「統計からみた我が国の高齢者ー『敬老の日』にちなんでー」によると、シニアの就業者数は、2004年から18年連続で増加し続けています。非正規雇用は全体の7割を超えており、そのうちの5割を占めているのがパート・アルバイトです。非正規雇用を選んだ理由として最も多かったのは「自分の都合のよい時間に働きたいから」。スキマ時間に働くシニアはどのような仕事を選び、どれくらいの頻度で働いているのでしょうか。

スキマバイトサービス「タイミー」を提供する(株)タイミーは、「タイミー」の利用データから、「65歳以上シニアワーカーのスキマバイトの利用実態」を分析したレポートを発表しました。アクティブシニアのスキマバイト事情を見ていきましょう。

【スキマ時間に働く】「タイミー」利用実態からわかった65最以上シニアワーカーのスキマバイト事情

これからの新常識!? スキマ時間で働くシニアワーカーが増加中

2023年7月時点で、タイミーに登録している65歳以上の働き手は約4万人。2020年以降、毎年約2倍のペースで増加を続けています。2019年7月と比較すると144.6倍になっており、急拡大をしていることがわかりました。

スキマバイトの特徴である「すきな時間・すきな場所・すきな職種で働ける」という選択肢の広さや、「面接・登録会なしですぐに働ける」、「単発で働ける」などの利便性がシニア間で普及・支持されていることが見受けられます。

タイミーに登録しているシニアの年齢分布

では、65歳以上の働き手の年齢分布はどうなっているのでしょうか。

最も多いのは65歳〜69歳、次いで多かったのは70歳〜74歳で、全体の92.5%を占めています。そして、75歳以上の働き手も7.5%いることが判明。多様な年齢層がスキマバイトを支持していることが明らかとなりました。

タイミーのスキマバイトで稼働したことのある働き手の最高齢は87歳。通算130回利用していることがわかりました(2022年11月〜2023年5月の半年間)。また、タイミーを登録している最高齢の働き手は、91歳(登録のみで勤務はしていない)。稼働していないものの、スキマバイトに興味あるシニアが多いことがわかる結果となりました。

スキマバイトをする75歳シニアの稼働時間帯と勤務回数について

次に、75歳以上のシニアの利用スタイルの傾向を分析。

最多は「3〜4時間」、次いで「4〜5時間」でした。意外なのは「7〜8時間」稼働しているシニアが3割近くいること。働き手それぞれが自分の働きたいペースで働いているのがわかります。

1週間に勤務する回数について調べると、過半数以上が「1〜2回」、次いで「1〜2回」でした。体調面やライフスタイルを考慮して働いている様子が伺えます。

スキマバイトをする75歳シニアの経験職種について

では、実際にどのような仕事で働いたことがあるのでしょうか。

調べてみると、食品工場やチラシ配り、ベッドメイクやホームセンターの接客など、業種・職種ともに幅広いことがわかりました。仕事の選択肢を制限することなく、自分の好きな仕事やできる仕事に勤務していることが明らかになりました。

スキマバイトをするシニアワーカーの声

シニアワーカーはスキマバイトをどのように思っているのでしょうか。実際に「タイミー」で働くシニアワーカーのコメントをご紹介します。

・年齢的になかなか希望の仕事に就けなくなってきましたが、まだまだ元気で、タイミーを通じて色々な職種を体験でき、働く喜びや社会との関わりを感じつつ、活躍の場を得ることができ、将来的な楽しみも膨らんでいきます。
・勤務先で普段の生活では接点もない若者たちと触れ合う機会もあり生活の刺激になっている。さらに、仕事のリクエストを頂くと認められた感もあって、幸せを感じます。
働くことで社会とのつながりを持つことができるので長く続けていきたい。
・気ままに旅行をするなど、自分の思った通りに生きたいと思っています。自分の都合に合わせて利用できるので、自分で旅行先を決めて、色々な場所で働きながら一人旅をして、自分はなんて幸せなんだろうと感じています。
自分の心と体の健康を若く保つために利用しています。
・色々な職場を裏側から覗けるのが、好奇心を刺激して楽しんで働ける。

スキマバイトによって社会とのつながりを持てたり、評価してもらうことで自己肯定感を上げられたりするなど、メンタルヘルスに良い影響を受けていることがわかります。勤務先を通して新たな世界を見られるのもスキマバイトの魅力です。自分のペースで無理なく働けるからこそ楽しむことができ、仕事が生きがいになっていることがわかるコメントでした。

以上、「65歳以上シニアワーカーのスキマバイトの利用実態」でした。自分のペースで働きたい人は「タイミー」を利用してみるのもいいでしょう。第二の人生だからこそ、無理なく自分のやりたい気持ちを大切にして働いてみてくださいね。

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