1.拾い食い
とにかく目に入るもの全てが気になる！匂いを嗅いで口に入れて確かめてみないと気が済まない！」というわんこもいますよね。
ですが、言わずもがな、拾い食いはとても危険な行為です。特に注意したいのはお散歩中。残念なことではありますが、路上にはタバコの吸い殻やゴミなど、わんこが口にしたら危険なものが落ちています。
悪意ある人の行為による毒を入れた食べものが落ちている可能性も否定はできません。また、家の中であっても油断は禁物。人間にとっては無害な食材や食べものであっても、わんこにとっては有毒なものも多々あります。
拾い食いを「イケナイ」と教えることはもちろんですが、先回りの対応で拾い食いをさせないことが何よりも大切です。
お散歩のときは常に進行方向を気にして、わんこが気にしてしまいそうなものが落ちているのが見えたら、迂回するか道を変えるかして避けましょう。
家の中ではキッチンなどの危険な場所には、柵を設けて立ち入らせないようにするなどの環境づくりが必要です。
2.丸飲み
誤飲・誤食と同様に危険なのが食べものの丸飲みです。ごはんやおやつを与えたとき、ほとんど噛まずに丸飲みしてしまうという子は多いもの。ですが特に小型犬や超小型犬の場合、丸飲みしたものが喉に詰まって窒息してしまうリスクがあります。
これは食べものに限りません。遊んでいたおもちゃを何かの拍子に飲み込んでしまうことだってあるのです。
人間の子どもであれば「ちゃんとよく噛んで食べなさい」と言うところですが、わんこの場合は本能によるところも大きいですし、そうもいきません。
愛犬に丸飲みのクセがある場合には、大きなサイズのおやつは細かくしてから与える、長持ちおやつやおもちゃで遊んでいるときには不意に飲み込んでしまうことがないよう、最初から最後までしっかり見守るといった対応が必要です。
3.ソファや階段に上る
野生下でも木登りをしていた猫とは異なり、わんこの体は上下の移動に適した構造になっていません。そのため「高いところに上る、高いところから下りる」という行動は、私たちが思っている以上にわんこの体には負担となっています。
ソファやベッドに飛び乗ったり、階段を自由に昇降したりしていると、足腰に負担がかかってケガや関節疾患の原因になることがあります。特に階段はバランスを崩したり足が滑ったりして転落するリスクも忘れてはいけません。
そもそも高いところには上らせないようにしつけるのが最善ではありますが、実際にはソファやベッドを自由に乗り降りさせている家庭の方が多いのではないでしょうか。
ソファやベッドに上がることを許すのであれば、直接乗り降りするのでなく、ステップを設けてあげた方が負担が軽くなります。
階段については柵を設ける、抱っこで移動するなどしてできる限り使用させたくないところですが、どうしてもの場合には踏み面に滑り止めをつけるなどの対策を行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか？わんこの無邪気な行動はほほえましくもありますが、飼い主さんがしっかり観察していないと思わぬ落とし穴が潜んでいることもあります。
心配な行動がある場合には特に、それがクセになってしまう前にやめさせるトレーニングをしたり、その行動を起こすことができないように対策をとるなどの工夫が必要です。
大切な愛犬を不慮の事故で失ってしまうなんて悲しいことが起きないよう、しっかり注意しなければなりません。
(獣医師監修：平松育子)
