総務大臣として初入閣の鈴木淳司氏 10増10減の区割り変更で地盤失う苦労人

岸田総理は13日に内閣改造を行い、閣僚名簿が発表されました。注目したのは愛知県瀬戸市が地盤の国会議員鈴木淳司さんの初入閣です。

(鈴木淳司衆院議員)
「びっくりしたが、総務大臣という大変重い職務。心から感謝したい」

朝、取材陣に対し引き締まった表情で意気込みを語ったのは、愛知7区選出の自民党、鈴木淳司衆院議員。今回の内閣改造で、総務大臣として初入閣することが決まったのです。

(鈴木淳司衆院議員)
「いよいよ始まるなと思いながら電話を受けた」

鈴木さんは、岸田総理が待つ総理官邸と皇居で行われる大臣の認証式に出席するため事務所を後に。

鈴木さんは瀬戸市出身の65歳。2003年の衆議院選挙で初当選し現在6期目です。これまでに経済産業副大臣や総務副大臣などを歴任し、今回が、初入閣。順風満帆の歩みに見えますが、これまでには苦しい選挙戦も…。

愛知7区では野党系の女性候補、山尾志桜里さんと2009年以降、4度戦い3度の負け。「一票を積み上げることの難しさを痛感させられた」といいます。そして6期目を迎えた今、新たな試練が。

(鈴木淳司衆院議員)
「これは大変なこと。我々政治家の原点は土地。自分の愛する土地」

鈴木さんが「試練」ととらえるのは選挙区割の変更。いわゆる1票の格差を是正するため、国は全国の小選挙区の数を10増10減し、次期衆院選から区割を変更します。

これにより鈴木さんの故郷・瀬戸市が7区から6区に変わることになり、鈴木さんは、地盤の大票田を失うことに。この影響で、長年、瀬戸市に構えてきた事務所も、引っ越しを余儀なくされ片付け作業を進めてきました。

(三治敦司 秘書)
「正直まだ実感がわかない」
「スケジュールがどうなるかな、という心配と。本人がなかなか戻れなくなるというのはある」

次期衆院選に向けての引っ越し作業は手につかず。お礼の電話で大忙し。机には「総務大臣」と書かれた新たな名刺のデザイン案が。

初入閣となる鈴木議員。地方の財政や税制、それに情報通信など多様な職務を担う総務大臣として一歩を踏み出します。

(鈴木淳司衆院議員)
「大変に重い職務をいただいた。身の引き締まる思いがします」

愛知7区では鈴木さんの他、共産党が新人の鈴木弘一さん、日本維新の会が新人の鷲見洋介さん、国民民主党が新人の日野紗里亜さんの擁立を決めている他、立憲民主党が候補者の擁立に向け調整を進めています。

© CBCテレビ