工芸や写真、書道秀作 ファン魅了 県美術展覧会岡山会場2期が開幕

独自のテーマや美意識を感じさせる工芸部門の秀作に見入るファンら=県立美術館

 第74回岡山県美術展覧会(県、山陽新聞社、おかやま県民文化祭実行委主催)の岡山会場2期が13日、岡山市北区天神町の県立美術館と県天神山文化プラザで始まった。豊かな感性と洗練された技術が息づく秀作の数々に、訪れたファンらが見入っていた。

 美術館には工芸、写真部門の入賞、入選作など計243点、プラザには書道後期の669点が並ぶ。

 プロ作家も出品する工芸部門には、船を逆さにしたようなフォルムで真っすぐな木目の美しさを際立たせ、一般応募の最高賞・山陽新聞社賞に輝いた小家弘誠さん=瀬戸内市=の木工芸「欅(けやき)造拭(ふき)漆箱」をはじめ、備前焼を中心に多彩な技法が共演する陶芸、細密な文様が目を奪う漆芸などの作品が展示されている。

 備前焼に見入っていた倉敷市の会社員男性(48)は「作家の個性あふれる力作ばかり。デザインも凝っていて楽しいですね」と話していた。

 17日まで。その後、津山会場(1期21~25日、2期28日~10月2日)に巡回する。

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