猫が死を迎えるときの『虹の橋』ってどんなもの?5つのお話と今でも言い伝えられている理由とは

『虹の橋』に関する5つのお話

亡くなった猫達が向かうとされている「虹の橋」。元々は、作者不明の詩がきっかけで世に広がった言葉です。

猫好きさんなら1度は耳にしたことがあるかもしれませんが、どんな場所なのでしょうか?

そこで今回は、「虹の橋」にまつわる不思議なお話を5つ紹介いたします。

1.楽園のような場所

虹の橋にはたくさんの仲間がいます。かつて一緒に暮らしていた動物もそこにいます。争い事もなく、常に穏やかな気持ちで過ごすことができるのが虹の橋最大の魅力です。

まさに楽園のような場所で、出会った友達とお喋りしたり遊んだり、楽しく暮らしていくのです。

2.子猫の姿に戻る

虹の橋に旅立った猫達は皆、子猫の姿に戻るといわれています。怪我や病気、衰えた肉体から解放されて自由を得ることができます。

痛みや苦しみのない世界なので、可能性は無限大。身体を動かすことが好きな猫は、1日中草原を走り回ることさえできてしまうのです。

3.飼い主さんと一緒に橋を渡る

諸説ありますが、猫達が最初にやってくる場所は虹の橋のふもとだといわれています。そこで賑やかに過ごしながら、飼い主さんを待っています。

かつて猫と暮らしていた人々は、命を粗末にすることなく天寿をまっとうすると、虹の橋へ招待されます。そこで愛猫との再会を果たすのです。

ひとしきり思い出話に花を咲かせたら、一緒に橋を渡り天界へと昇っていきます。

4.永住する猫もいる

ここでひとつ、疑問が湧いてくるのではないでしょうか。

待つ人がいない猫達はどうなるのか。穏やかとは言い難い猫生を歩んできた猫達はどうなってしまうのか。

心配はご無用です。永住を希望すれば虹の橋のふもとが住処となり、新入りさんを迎える立場になれます。

かつて心に傷を抱えた猫達が、先輩猫に優しく迎えられ、また後輩を癒していく。そんな優しさの連鎖を繋いでいくのも虹の橋の伝統なのです。

5.雨降り地区という場面もある

ここまでは明るい気持ちになれる話題でしたが、最後にちょっぴり切ないお話を紹介します。

虹の橋には『雨降り地区』と呼ばれる区域があるのだそう。そこは悲しみで溢れ、常に雨が降り続けています。ちなみに通常の虹の橋は、いつでもぽかぽか陽気なので、全く異なる空気感が漂う場所になります。

雨の正体は何だと思いますか。実は、残された者の涙なのです。飼い主さんがなかなか前を向けず泣き続けていると、心配になった猫達が雨降り地区に迷い込んでしまいます。

慰めようにも魂だけになった姿では、現世と交信することができません。そのもどかしさから、愛猫も悲しみに呑まれてしまうのです。

愛猫を楽園に戻す方法はひとつ。たとえ時間がかかっても、飼い主さんが笑顔になることです。「もう大丈夫そう」と安心した瞬間、パッと晴れ間が差し込んでくるでしょう。

まとめ

今回は、虹の橋に関するお話を紹介いたしました。興味深いことに、このようなニュアンスのお話は世界規模で存在します。中にはだいぶ古い時代からのお話もあるほど語り継がれているものなのです。

『虹の橋』に関するお話が今でも言い伝えられている理由には、飼い主さんの「信じたい」という気持ちや、「こうあってほしい」という願いが込められている気がしてなりません。

かくいう筆者も、実在してほしいと願うひとりです。「地に足つけて生き続けていれば、また会えるかもしれない」という気持ちが、前を向かせてくれています。

このような想いに国の違いなど関係なく、どの時代の人の気持ちにも溶け込んでいくものなのかもしれません。

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