【豊後大野】日本道路建設業協会と全国道の駅連絡会は13日、豊後大野市三重町宮野の道の駅みえ(後藤節子駅長)に段ボール製の授乳室を贈った。道の駅を誰もが利用しやすい地域センター化する方針の下、本年度から3年かけて全国の道の駅150カ所に授乳室を寄贈するプロジェクトを展開。道の駅みえは子育て世代に優しい取り組みをしていることから、第1号に選ばれた。
道の駅を管轄する国土交通省は、授乳室などがあるベビーコーナーの設置率を2019年度の4%から25年度までに50%以上に引き上げる目標を掲げている。
強化段ボール製の授乳室(高さと奥行き各約2メートル、幅約1メートル)は常設にも耐え得る強度を持ち、内部の椅子に座って授乳できる。重さ約20キロのため簡単に移動でき、災害やイベント時に持ち運んだり貸し出すことも可能という。
関係者ら約20人が出席した贈呈式で、同協会の三苫昭樹九州支部長らが「授乳室設置で子育て世代の悩みが緩和され、地域センター化につながることを期待する」とあいさつした。
道の駅みえは、おむつのばら売りや液体ミルク、幼児用菓子を陳列棚に並べるなど後藤駅長(58)を中心に子育て世帯を積極的に支援。ただ授乳室はなく、従業員用休憩室や会議室を使ってもらっていた。
同町赤嶺から長男春人ちゃん(8カ月)を連れて来店、利用した主婦土谷渚さん(33)は「個室なので赤ちゃんもママも落ち着ける。全国的に増えるといいですね」。
後藤駅長は「念願の授乳室はうれしい。若い世代により多く利用してもらえるようになれば」と話した。