秋到来 ヒメノモチ豊かに実る 新庄村で収穫最盛期

豊かに実った新庄村産ヒメノモチの稲穂

 岡山県新庄村で特産のもち米・ヒメノモチの収穫が最盛期を迎え、農家が豊かに実った稲穂の刈り取り作業に追われている。田んぼを行き来するコンバインの音が、山あいの村に秋の到来を知らせている。

 餅に加工すると、伸びがよく滑らかな食感が特長のヒメノモチ。村では約75戸が64ヘクタールで栽培し、8月下旬から収穫が始まった。農家や村によると、今年は天候が温暖で、例年より1週間ほど速いペースで生育しており、作業は9月末で終わりそう。収量は平年並みの240トンを見込む。

 約1ヘクタールで育てる方川進さん(70)は12日、黄金色の田でコンバインを素早く操作。「離れて暮らす親戚から、『餅を送って』とリクエストが来る。ぜひ一度味わってみてほしい」と話した。

 米は村にある道の駅で加工され、11月から県内のスーパーに並ぶ。

© 株式会社山陽新聞社