<レスリング>9.16~24世界選手権(セルビア)出場の女子チームが出発

 

 9月16日(土)からセルビア・ベオグラードで始まる2023年世界選手権に出場する女子チームが14日、成田空港から出発した。女子は18日から始まる。

▲セルビアへ向けて出発した女子チーム

 金浜良監督(サントリー)は「非オリンピック階級を含めて全階級で最低メダルを手にできるように頑張らせたい。多少のけが人は出たが、大きなけがはなく、ここまでの調整は順調にできている」とチーム状態を説明。今大会に限らないが、日本はどの国からもマークされ、研究されている。加えて、普通に闘っても勝てないと思うと、一発技を狙って来るケースも多い。同コーチは、「そのあたりを十分に注意させて闘わせたい」と話した。

 東京オリンピックのチャンピオンとして唯一出場する50kg級の須﨑優衣(キッツ)は「世界チャンピオンになってパリ・オリンピックの代表を決め、笑顔で日本に帰ってきたい」と、2位や3位は眼中になし。昨年の試合内容からすれば負ける要素は感じられないが、「オリンピックがかかれば、どの国の選手も目の色が変わってくる。自分の持っているすべてを出し切り、最高の勝ち方で優勝したい」と話した。

 東京オリンピックへ向けては。アジア予選で出場枠を取る状況だったが、今回は「この大会で絶対に決めます。たくさんの人に応援し、支えてもらっています。このチャンスをものにし、恩返しをしたい」と力をこめた。

 昨年は負傷で直前に出場を取りやめた53kg級の藤波朱理(日体大)は「いよいよだな、という感じです。現地でもしっかり調整し、最高のパフォーマンスができるように頑張りたい。国内では、思い残すことはないほどいい練習ができました」と、2年ぶりの世界選手権へ向けての気持ちを話した。

 2021年の世界チャンピオンとして、あるいは日本を代表する選手として、マークされるのは「想定内」と覚悟している。「マークされても、それを上回るだけのことをやってきました」ときっぱり。「いつも通り圧勝続きの優勝?」との問いに、ちょっぴり苦笑いを浮かべながら、「自分のレスリングをすることに集中し、いつも通り、自分らしく闘いたいと思います」と返した。

 男子フリースタイル・チームは12日に出発済み。男子グレコローマンは17日に出発する。


 【女子代表チーム】
50kg級 須﨑優衣(キッツ)
53kg級 藤波朱理(日体大)
55kg級 奥野春菜(自衛隊)
57kg級 櫻井つぐみ(育英大)
59kg級 南條早映(東新住建)
62kg級 元木咲良(育英大)
65kg級 尾﨑野乃香(慶大)
68kg級 石井亜海(育英大)
72kg級 森川美和(ALSOK)
76kg級 鏡 優翔(東洋大)

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