大分高専足踏みミシンボランティア部、フィリピンで5年ぶり活動へ 修理法指導や子どもたちと交流【大分県】

15日からフィリピンで活動する足踏みミシンボランティア部の学生ら=大分市牧の大分高専
修理した足踏みミシンの試運転をする部員

 【大分】大分市牧の大分工業高等専門学校「足踏みミシンボランティア部」が15~19日、フィリピンのパンパンガ州で貧困層の住民と交流する。2011年からフィリピンに修理したミシンを寄贈しており、5年ぶりに現地で修理の方法などを教える。13日に同校で出発式があった。

 同部は03年に創部。全国から家庭で使わなくなったミシンを回収し、修理してインドネシアなど東南アジアに計約450台贈ってきた。07年から毎年、学生が現地に出向いて活動したが、19年以降は新型コロナウイルス禍の影響で中止していた。

 出発式にはフィリピンに向かう2~5年計12人が出席。山口利幸校長が「皆さんの活動は大分高専の誇り。フィリピンでの体験を通し、成長してくれると思う」と激励。学生一人一人が決意表明した。

 フィリピンでは修理法を教えたり、地元の子どもたちと交流したりする予定。指導者の岩本光弘専門職員(51)は「異文化を体験することで学ぶことも多い」と話す。顧問の田中孝典都市・環境工学科長(59)は「国際感覚を持った技術者に育ってほしい」と期待する。

 部長の阿南木花(このか)さん(19)=都市・環境工学科5年=は「現地の方々との交流が楽しみ。ミシンの利用状況を見て、今後の活動につなげたい」と目を輝かせた。

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