長崎県は線状降水帯発生で土砂災害などに厳重警戒 晴れている所も天気急変のおそれ 非常に激しい雷雨も 三連休も続く残暑

15日(金)夕方の発雷確率(ウェザーマップ)

 日本付近は大気の状態が不安定になっている。きょう15日(金)の午前中は日本海側で雨雲の発達している所があり、長崎県では「線状降水帯」が発生した。長崎県では命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっているため、土砂災害などに厳重な警戒が必要となる。
 このあとも不安定な天気が続く見込みで、晴れている所でも天気が急変するおそれがある。急な激しい雨や落雷、突風、土砂災害などに注意、警戒が必要となる。また、気温は各地で30℃を超える予想で、厳しい残暑が続く見通し。

長崎県は線状降水帯発生 土砂災害などに厳重警戒

上:15日(金)午前6時の天気図と雲の様子 下:15日(金)午前10時半現在の土壌雨量指数

 停滞する秋雨前線や湿った空気の影響で大気の状態が不安定になっている。長崎県では線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いており、気象庁は午前9時過ぎに「顕著な大雨に関する気象情報」を発表した。この情報は警戒レベル相当情報を補足する情報で、警戒レベル4相当以上の状況で発表される。長崎県では命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっているため、雨が弱まってきても土砂災害などに厳重な警戒が必要だ。

続く不安定 空模様の変化に注意

上:15日(金)夕方の予想天気分布 下:積乱雲が近づくサイン

 午後は気温上昇でさらに大気の状態が不安定になるため、晴れている所でも天気が急変するおそれがある。東日本や西日本では、すでに広い範囲に雷注意報が発表されている。いつ、どこで雨雲が発生するかは予測が難しい状況ではあるが、中でも関東や東北南部では可能性が高くなっている。
 急に激しい雨や雷雨になるおそれがあるため、空模様の変化に気を付けてほしい。空が暗くなって急に冷たい風が吹くなど、天気急変のサインがあれば、ただちに安全な建物に入り、落雷や突風、ひょう、土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水などに注意が必要となる。

きょうも各地で真夏日 三連休も暑さ続く

15日(金)の予想最高気温(ウェザーマップ)

 気温はきょうも全国的にこの時季としては高くなっている。9月も中旬になったが、すでに33℃を超えている所があり、厳しい残暑が続いている。予想最高気温は東北から沖縄にかけて広く30℃以上で、35℃近くまで上がる所もありそうだ。引き続き、こまめな水分補給を心がけ、熱中症に注意が必要だ。

全国の週間予報と予想最高気温(ウェザーマップ)

 あす16日からの三連休も厳しい残暑で35℃以上の猛暑日になる所もあるが、来週後半には気温が下がってくる見込み。今年は暑さが厳しく、かつ長引いているが、もう少しの辛抱となりそうだ。
(気象予報士・多胡安那)

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