前線や湿った空気の影響で、県内は14日、津軽と下北を中心に大雨となり、青森地方気象台によると、1時間当たりの降水量は大間町で51.5ミリ、むつ市湯野川で49.0ミリと、いずれも9月の観測史上最多を更新した。県によると、むつ市の住宅1棟で床下浸水の被害があった。人的被害は確認されていない。
同気象台によると、1時間当たりの降水量はむつ市脇野沢で47.0ミリ、深浦町で39.0ミリ、むつ市むつで36.0ミリだった。県と同気象台は一時、土砂災害警戒情報を外ケ浜町、中泊町、大間町、佐井村に出した。県は午後2時58分に災害警戒本部を設置し、約5時間半後に廃止した。
むつ市では、午後4時前から雨が強まり一時、大雨警報が発令された。同市金曲1丁目の民家では、敷地内に水が流れ込み、玄関先に土のうが積まれていた。消防隊員や警察官が家の周りを確認する姿が見られた。
同市昭和町にある「自家焙煎(ばいせん)むつの珈琲(コーヒー)店」前の駐車スペースには、深さ5センチ以上の水たまりが広がっていた。同店の手倉森潤一代表によると、大雨時は毎回浸水被害が起きていた。市が先月、店舗前の道路を補修工事したため、今回は被害がなかったといい「被害がなく一安心。ほかの民家などで被害がなければいいが…」と心配そうに語った。
大雨の影響でJR津軽線、大湊線、五能線の上下16本が運休し、740人に影響が出た。