日本一早いマジック、ついに「0」! アレに沸く尼崎の商店街 「言葉にならない」関東のファンも感激

日本一早く点灯したマジックを0にし、祝優勝の文字を掲げて祝った尼崎中央三丁目商店街のセレモニー=15日午前、尼崎市神田中通3(撮影・吉田敦史)

 阪神タイガースのセ・リーグ優勝から一夜明けた15日、「日本一早いマジック点灯」で有名な尼崎中央三丁目商店街(兵庫県尼崎市)では、オリジナルボードのマジックナンバーを張り替える記念式典が開かれた。18年ぶりに試合数「0」が掲げられると、ユニホーム姿の阪神ファンらは「六甲おろし」を熱唱し、優勝の喜びを分かち合った。

 チームにエールを送ろうと同商店街振興組合が2002年、アーケードにオリジナルボードを設置。順位のない公式戦開幕前から残り試合数を掲示し、毎年、気の遠くなるカウントダウンを続けてきた。

 式典には、03、05年に続く3度目の「0」を一目見ようとファンや住民が興奮冷めやらぬ様子で集結。脚立に立った同商店街の名誉応援団長でプロレスラーの空牙さんがマジックを「1」から「0」に張り替えると、ファンらは「優勝おめでとう」と歓声を上げながらカメラやスマートフォンをボードに向けた。締めの「六甲おろし」では、手拍子をしたり、「そーれいけいけ」とかけ声を飛ばしたりしながら悲願達成をかみしめた。

 同組合の寺井利一理事長(62)は「漫画でもないぐらいの戦いっぷり。日本一、大いに期待しています」とエールを送った。茨城県から単身で遠征し甲子園球場(兵庫県西宮市)で優勝を見届けた看護師の女性(25)は「ファンの大山悠輔選手の犠牲フライにしびれた」と14日の夜を振り返りつつ、「関東ではファンも少なく、これまで孤独に応援し続けてきた。優勝の喜びをファンと共有できて言葉にならないぐらいうれしい」と感慨に浸った。(池田大介)

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