BMX ICTで観戦、応援を NTT西岡山支店が実証実験へ

NTT西日本岡山支店などが自転車BMXフリースタイルの全日本選手権で実施する映像解析のイメージ

 NTT西日本岡山支店(岡山市北区中山下)は16、17の両日、同市内で開かれる自転車BMXフリースタイルの全日本選手権で、インターネット上の仮想空間「メタバース」など最先端のICT(情報通信技術)を活用し、スポーツに関する事業創出に向けた実証実験を行う。「体験」「つなげる」「知る」の三つの視点で新たな楽しみ方を検証し、スポーツ振興や地域活性化につなげる。

 空中技を競う「パーク」会場の岡山市役所に「体験」ブースを設け、初のメタバースを導入。市中心部を再現した仮想空間をモニターに映し、来場者が実物のBMXをこぐと、映像内で走ったり、設置された“ジャンプ台”を跳んだりできる。BMXのタイヤに付けたセンサーが速度を感知し、映像のスピードと連動する。

 「つなげる」では競技をライブ配信する専用サイトで、岡山市役所と、平らなフロアで回転技を競う「フラットランド」が行われるイオンモール岡山(同下石井)の2会場を同時に視聴可能。双方向コミュニケーション機能を備えており、視聴者がコメントやスタンプを送ると、会場の大型スクリーンに映し出され、スピーカーと連動し声援としても選手に届けられる。

 リアルタイムで映像解析する技術は競技をより「知る」ために活用。17日のパーク決勝のみの試みで、ジャンプ台で繰り出される大技を連続写真のように見せ、選手の複雑な技を同サイト内で可視化する。

 大会を主管する全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF、同市南区青江)、映像関連の技術開発を手がけるNTTスマートコネクト(大阪市)、AI(人工知能)カメラを使った映像を配信するNTTスポルティクト(同)と共同で実施。2021年から取り組みの充実を図っており、NTT西日本岡山支店は「今年は『知る』のテーマを加えた。現地を訪れる観戦だけではなく、技術を組み合わせて多様な応援の形を実現させたい」としている。

NTT西日本岡山支店などが自転車BMXフリースタイルの全日本選手権で実施する映像解析のイメージ

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