校庭にくぎ、三木市立の15校園で確認 金属探知機使い、200本発見の学校も

金属探知機を使って校庭に残ったくぎを確認する教員(市教委提供)

 東京都の小学校で4月、校庭から突き出たくぎで児童がけがをした事故を受け、兵庫県の三木市教育委員会が市立の全26学校園を対象に、金属探知機で校庭に埋まったくぎ類の調査を続けている。15日までに21校園で調査を実施し、うち15校園でくぎ類が見つかった。約200本のくぎ類が発見された学校もあったという。

 くぎ類は、校庭にラインを引く際に目印となるロープなどを止めるために使われる。ロープが切れるなどして見つからなくなり、地中に残ったままになっているケースがあるという。

 同市教委によると、市立の学校や幼稚園では月1回、教員による目視や触診で校庭や遊具の安全を確認している。このほか3年に一度、業者が遊具を点検している。

 東京の事故を受け、市教委は通常の確認作業と別に、市が所有する金属探知機を使った調査を実施。各校の教諭らが探知機を使って校庭をくまなく歩き、くぎなどが反応すれば掘り起こして除去した。

 市教委によると、調査開始以降、児童生徒のけがなどの報告はないという。残りの学校園も、9月末までに調査を終える予定で、市教委学校教育課は「秋には体育祭を予定している学校もある。子どもの安全を守る対策を強化したい」としている。(長沢伸一)

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