今度は深水湾にクジラ、追いかけないで

今年7月に新界西貢の近海に現れたクジラが注目を集めたことは記憶に新しいが、9月11日朝に今度は香港島南部の深水湾(ディープウオーターベイ)にクジラが出没した。香港メディアによると、同日9時ごろに深水湾ビーチから約50メートル離れた海面にケガをしたイルカがいると市民が通報。しかし政府漁農自然護理署と香港海洋公園(オーシャンパーク)の職員が現場に駆けつけた時に姿が見えたものの、すぐ海中に潜ってしまったという。関係者の話では目撃されたのはイルカではなくクジラと見られている。その後、夕方に一度クジラを見つけたが、見失ってしまったそうだ。当局では今後も引き続き海域のパトロールを強化し、クジラの位置や品種、健康状態などを確認してどのように保護対策を取るべきか監察を続けるという。また、市民に向け「クジラを追いかけないで」と呼び掛けている。市民がもしクジラに遭遇したときは近づかずに距離を取り、船舶のスピードを落とし、個人の安全に留意して事故を防ぐよう提言した。クジラは野生動物保護条例によって保護されており、無責任なホエールウォッチングは野生動物への故意のハラスメントにあたると指摘。条例違反は1年以下の禁錮刑および10万ドル以下の罰金刑になることがあると述べ、ボートに乗ってクジラを見に行かないよう呼び掛けた。

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