4年で水揚げ量半減も…お構いなし!1,000人分イセエビ付き宿泊割引券わずか4分で完売 南伊豆で「伊勢海老まつり」

漁獲量の減少から開催が危ぶまれていた静岡県南伊豆町の「伊勢海老まつり」。2023年は、2022年よりも募集の枠を減らして、宿泊割引キャンペーンの受付を9月15日から始め、定員の1,000人分はわずか4分で売り切れました。

【写真を見る】4年で水揚げ量半減も…お構いなし!1,000人分イセエビ付き宿泊割引券わずか4分で完売 南伊豆で「伊勢海老まつり」

受付開始は午前9時。そのわずか5分後…。

<南伊豆町観光協会 担当者>
「いま、こういう感じです」

<柴田寛人記者>
「あら~早い。約5分でしたね」

全国有数のイセエビの名産地として知られる南伊豆町が、毎年秋に町をあげて開催する「伊勢海老まつり」。観光協会のサイトから町内での宿泊を申し込むとイセエビつきの1泊2食付きのプランが5,000円の割引になるほか、町内の飲食店などで使えるクーポン3,000円分がついてくるキャンペーンです。

午前9時の受付開始から予約が殺到し、定員の1,000人分はわずか4分で売り切れました。

<南伊豆町観光協会 担当者>
「(画面が)固まってる?申し訳ございません。ちょっとサーバーがオーバーしている状態でして。しばらくたってからもう1度(送信ボタンを)押していただいていいですか」

キャンペーンの申し込みは、ウェブサイトからしかできませんが、サーバーの処理能力を超えたことが原因とみられるネットの不具合が生じ、観光協会には昼頃まで問い合わせなどの電話が相次ぎました。

<南伊豆町 岡部克仁町長>
「(イセエビの漁獲量が)4年間で半分になっている。それに対して、これといった対策がないのが正直なところ」

例年9月から春先にかけて解禁されるイセエビ漁。南伊豆町は全国有数の産地ですが、過去10年の水揚げ量を見てみると悪化の一途をたどっています。特に2019年と2022年を比較すると、わずか3年の間に半減しています。

南伊豆のイセエビ漁は9月16日解禁され、翌17日、今シーズン初の水揚げを予定しています。しかし、漁の解禁を待たずに南伊豆町は「伊勢海老まつり」の規模縮小を決定。去年のキャンペーンの募集定員は1,500人でしたが、2023年は募集の枠を1,000人に減らしました。

コロナ禍を耐え、ようやく復活の兆しが見えてきた観光業。観光に携わる人たちは資源の回復を祈るばかりです。

<ホテル河内屋 朝倉正登社長>
「ここ最近、漁獲量が落ちて、イセエビの単価が上がってますので、お客様の負担になってきますので、イセエビが豊漁になるといいなと思っている」

すでに1,000人分の定員が埋まったキャンペーンについて、町の観光協会は「キャンセルが出た場合はサイトから申し込みができるようになるので、こまめにチェックして欲しい」としています。

© 静岡放送株式会社