台風13号に伴う大雨で浸水被害を受けた茨城県日立、高萩両市にキャンパスがある明秀日立高1、2年生の有志約400人が15日、両市の被災地で土砂かき出しなど復旧作業に協力した。
同校は、同日を急きょ「地域災害復旧支援の日」に決定。日立、高萩各市の社会福祉協議会の仲介で、日立市滑川本町と宮田町、高萩市下手綱に分かれて被災地入り。災害ボランティアの指示を受けながら浸水住宅などを回った。
同市滑川本町では8日夜、町内の用水路に土砂が詰まって水があふれ、住宅地へ土砂、がれきが流れ込んだ。1人暮らしの戸祭菊枝さん(84)方は庭が土砂で埋まり、ボランティアを待つ間に泥が固まって片付けられなかったという。
15日は作業開始前から雨が降ったものの、生徒たちはスコップを使って各住宅の土砂を回収。戸祭さんは「ずっと心細かったが、生徒のおかげで片付いた。本当にありがたい」と感激した様子で話した。
水を含んだ泥に苦戦しながら復旧作業に当たった2年の馬目(まのめ)空さん(16)は「ここまで被害が大きいとは思わなかった。少しでも市民の助けになれれば」と話していた。