鉄・路をゆく第46回~全線復旧開業南阿蘇鉄道~

鉄・路をゆく第46回~全線復旧開業南阿蘇鉄道~

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2016年4月に発生した熊本地震で大きな被害を受けた南阿蘇鉄道高森線。橋脚などの損傷を受けた第一白川橋梁の架け替え工事や各所崩壊箇所、線路の軌道修復工事を7年をかけて行い、2023年7月15日に立野ー中松間が復旧開通し、全線で運転が再開された。 また運転再開を機にJRと接続する立野駅では構内改良が行われ、南阿蘇鉄道からJR豊肥本線肥後大津駅まで1日2往復の直通列車が新設された。

JR豊肥本線肥後大津駅で停車中の、高森行始発直通列車。

直通列車に使用される車両は、2023年4月14日に営業運転を開始したMT-4000形気動車

阿蘇くまもと空港最寄り駅の肥後大津駅。将来はこの駅から阿蘇くまもと空港までのアクセス線が建設される予定

MT-4000形気動車は阿蘇の景色が見やすいよう開放的なオールロングシート仕様

側面には熊本地震からの復興を意味し「Reconstructed in 2023」が描かれているMT-4000形気動車

肥後大津駅から立野駅2番ホームに到着した高森行の直通列車

立野駅はスイッチバックで有名な駅。JR豊肥本線のななつ星を除く全列車が停車する

2023年3月31日に完成した立野駅新駅舎

高森方から立野駅を望む

立野駅駅前に店舗を構えるニコニコ屋。1907(明治40)年創業で、1916(大正5)年に当地へ移転。酒まんじゅうが有名で、サニー号トレイン運航日にはサニー号トレイン饅頭が数量限定で販売されている

立野駅から徒歩10分ほどの場所には立野橋梁が眺められるスポットがあり、立野ダムの工事現場が眺められる

立野橋梁はトレッスルと呼ばれる工法の橋であり、日本最長のトレッスル橋(136.8メートル)となっている。それまでの最長はJR山陰線の余部橋梁

立野駅を出発し、新設された連絡線を走る直通列車。右手の木造駅舎下が南阿蘇鉄道の発着ホーム

立野駅から一つ目の長陽駅

駅舎内には(男前)かき氷とシフォン(資本)ケーキが有名な久永屋。オープンは土・日・祝の11~18時オープンのカフェ

長陽駅を発車する気動車

加勢駅。全線復旧再開の幕がホームに取り付けられていた

全線復旧再開の幕がホームに取り付けられている加勢駅

阿蘇の外輪山を望む

復旧までの終着駅だった、2面2線で行き違いが可能な中松駅

中松駅駅舎とホーム

中松駅駅舎内

中松駅駅舎。駅舎内には金・土・日・祝のみ営業のおもちゃ&おやつカフェひみつ基地ゴンさんが入っている。

おおむね12時から提供される各種カレー

猪の燻製入り(この日は猪のミートボール)ゴンのカレーに冷製スープ、野菜がついたセット

中松駅を発車するサニー号トレイン。ヘッドマークはONEPIECEに登場するサニーくん

ONEPIECEに登場するサニーくんのヘッドマークは車両前後で違うもに

サニー号トレインは、ONEPIECE熊本復興プロジェクトの1つとしてONEPIECEと南阿蘇鉄道とのコラボで誕生したラッピング列車

特別料金は必要なく乗車券のみで乗車可能のサニー号トレイン。国内外から乗車に訪れる観光客で混雑している

車内はONEPIECEの名場面が至る所にちりばめられ、荷物棚には宝箱に入ったゴムゴムの実やメラメラの実などが置かれている

ONEPIECEの名場面が描かれた座席カバー

車内には乗車記念シールが置かれており、自由に持ち帰ることができる

サニー号トレインの外装側面には麦わらの一味が描かれている

両サイドで違う麦わらの一味が描かれているサニー号トレイン

かつて日本一長い駅名だった、南阿蘇水の生まれる里白水高原駅

南阿蘇鉄道高森線の終着高森駅

高森駅ホーム前に建つフランキー像

背後は2023年4月28日まで使用されていた旧高森駅舎跡地

2023年4月29日から使用開始となった新高森駅舎。3代目の駅舎となる

新高森駅舎内

駅舎内には、旧駅舎に飾られていた漫画家さんの寄せ書きが移設されている。靴を脱いで自由に見学できる

豪華な漫画家名の色紙が壁一面に展示されている

列車内に取り付けられている全線がつながったポスター

2016年熊本地震災害から7年振りに全線復旧運転再開をむかえた南阿蘇鉄道。南阿蘇を支えるローカル鉄道として、末永く走り続けてもらいたいものだ

撮影:稲葉訓也

撮影日:2023年09月

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