ぱんちゃん璃奈 2年ぶりKO星!「私は倒し続けていきたい」復帰から2連勝に笑顔

キックボクシング興行「KNOCK OUT 2023 vol.4」が16日、東京・後楽園ホールで行われ、左ヒザ負傷からの復帰2戦目となるぱんちゃん璃奈(29)は、チャッキー(台湾)から2回2分58秒、KOを奪った。

満面の笑顔を浮かべ、右手を突き上げた。2回、手術後は封印していた右膝蹴りを解禁。2分過ぎ、積極的に圧力をかけ、膝蹴りをボディーに決めて1度目のダウンを奪った。勢いに乗ったぱんちゃんはボディーブロー、膝蹴りで狙いを徹底。リング際に追い詰めて相手の動きが止まったところで、レフェリーが試合を止めた。

勝ち名乗りを受け、リング上で「KOをするための練習をしてきました。対策を立ててくれた会長、トレーナーのおかげです」と笑顔を輝かせた。大阪で石井館長から紹介を受けた湊谷秀文トレーナーに師事し、タイでのムエタイ武者修行を敢行。「全然ダメだった」という復帰初戦から格段の進歩を見せた。

これで15戦全勝としたが、KOは約2年4カ月ぶり3度目。課題のフィニッシュで光が見え、目標とする世界戦に弾みを付けた。4月の復帰初戦では使えなかったミドル、ハイキック、膝蹴りを効果的に使えたこともあって、感無量の様子だった。

「ヒザでKOはプロでは初めて。膝蹴りか右ストレート、顔面三日月蹴りのどれかで倒すと宣言していましたし、1年3カ月ぶりに試合で使えた膝蹴りを、めっちゃ練習したので倒せて良かった。1ラウンドが終わった後、膝蹴りが出せていなかったので、会長から『チンタラするな。膝蹴りを出しても大丈夫、倒せるから』と言われて、それでダウンが取れました」

昨年4月に左膝前十字靭帯断裂の重傷で長期離脱を余儀なくされた。リハビリ中の昨年12月、那須川天心対武尊のポスターを偽造サイン入りで販売した詐欺容疑で逮捕された。被害者、関係者に謝罪し、不起訴となったが、不本意な形で注目を集め、現在も批判的な声はついてまわる。

ぱんちゃんは「それは仕方ないことだと思います。それでも、たくさんの方が応援してくださるのは驚きだし、私のパワーにもなっています。そんな方のためにも、私は倒し続けていきたい」とキッパリ。大きな手応えをつかんだKO星を追い風に、さらなる輝きを目指していく。

KO勝利を喜ぶぱんちゃん璃奈=後楽園ホール
チャッキー(右)を攻めるぱんちゃん璃奈=後楽園ホール

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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