金正恩氏「実務問題」協議 ロシア国防相と、帰国の途に

16日、ロシア極東ウラジオストクを訪れ、ロシアのショイグ国防相(中央右)と歩く北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(中央)(朝鮮中央通信=共同)

 北朝鮮メディアは17日、金正恩朝鮮労働党総書記が16日にロシア極東ウラジオストクを訪れ、ロシアのショイグ国防相との間で国防分野の協力と交流を巡り「実務的な問題で建設的な意見を交わした」と伝えた。最高指導者が自ら実務作業に神経を使っていることを示し、ロシアとの軍事協力拡大を重視していると強調した形だ。

 金正恩氏は17日夕、ウラジオの郊外アルチョムから特別列車に乗り込み、帰国の途に就いた。ロシア訪問は約1週間に及んだ。17日はこれに先立ち、ウラジオ郊外のルースキー島を訪れ、極東連邦大の北朝鮮の留学生と面会。コズロフ天然資源環境相らが同行した。島内では極東沿海地方で製造された軍用品や無人機(ドローン)も見学した。

 金正恩氏は16日、特別列車でウラジオ郊外に到着後、空軍基地を訪れショイグ氏が出迎えた。ロシア太平洋艦隊のフリゲート艦を視察。昼食会の後、ショイグ氏と事実上の会談を行った。

 ショイグ氏は7月に訪朝し、金正恩氏と2回事実上の会談を行っており、信頼関係を積み重ねている。

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