芸人・キヨちゃんぽんが漫才指導 長崎中生徒ら コミュニケーション力 養う

キヨちゃんぽんさん(右)の指導を受けながら考えたネタを披露する生徒たち=長崎中体育館

 お笑いを通じ、コミュニケーション力を養ってもらおうと、長崎市立山1丁目の市立長崎中(種吉信二校長、194人)で13日、芸人を講師に招いた「漫才ワークショップ」があった。生徒たちは2人組をつくり漫才に挑戦。独創的なネタを披露し、会場は大きな笑いに包まれた。
 吉本興業が展開する「よしもと放課後クラブ」の活動の一環。長崎を拠点に活動する芸人、長崎亭キヨちゃんぽんさん(43)が来校し、指導した。避難訓練用の標語「おかし」(押さない・駆けない・しゃべらない)を題材とした「三段落ち」の台本を基に、生徒たち自身でボケとツッコミを考え、30分間で仕上げた。
 完成後、約10組が前に出て実演。漫才コンクール「M-1グランプリ」の音楽に合わせて登場し、元気いっぱいに発表した。「学校あるある」ネタやリズムネタを盛り込んだり、台本を一切無視したネタを披露したり。最後は仮装した教諭コンビが締め、爆笑が沸き起こった。
 3年の松尾ねねさん(15)は「本物の芸人さんと一緒に活動できて夢みたいだった。人前で発表する楽しさを感じることができた」と話した。
 キヨちゃんぽんさんは、生徒たちを前に「どうやって笑わせるかを考えることで想像力が鍛えられ、笑わせることで人を幸せにできる」と笑いの効果を力説。一方で「相手が言われて嫌なことをいじるのは笑いではない。そこだけは分かってほしい」と呼びかけた。

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